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ヘボやんの独り言
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2013/05/09 [Thu] 10:53:07 » E d i t
 96条改定にあたって「国会議員は国民の代表だから、その半分が改憲の発議をしても問題ない」というのが、自民党をはじめ賛成する人たちの主張です。この人たちは議会制民主主義を正確に理解していない。

 重要な案件を決め(変え)るときの採決には、3分の2以上という規定はよくあることです。たとえば国連安保理はもっと厳しく、常任理事国(アメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中華人民共和国)のなかの1国からでも「拒否権」が発動されたら、決議できません。国連のこの方式は、ある意味、民主主義を貫いています。それゆえに国連の決議は重みを持つのです。

 採決について3分の2どころか、国連のようにある意味「全会一致制」を採用している組織も少なくありません。たとえば、新聞協会がそれです。私はこことの〝つきあい〟は長いのですが、政策や方針に関連して「全会一致」を基本としています。有名なのは80年代後半の「国家秘密法」のときですが、新聞協会は反対声明を出し、廃案になったことは知られているとおりです。

 実は、このブログがぶら下がっている千代田区労協も事実上の「全会一致」を採用しています。役員会(常任幹事会)でも、大会でも反対意見があればそのときの議論は棚上げにするという、暗黙の了解があります。これもまた、民主主義の発露です。

 この種の問題で意外と知られていないのが労働組合の「解散」規定です。労働組合をつくるにあたっては、極めて緩やかです。憲法による「結社の自由」に裏打ちされているのでしょうが、解散にあたっては逆に厳しく規定しています。労組法第10条二は労働組合の解散の条件について触れており、なんと「組合員または構成団体の四分の三以上の多数による総会の決議」が必要、としています。

 「3分の2」どころか「4分の3以上」の賛成を解散要件にするという、これも理に適っていると思います。労働者保護が背景にあるからです。資本側の介入によって労働組合が安易に解散されることのないよう、条件を厳しくしているのです。この条項を準用して、規約の改正などは4分の3以上の賛成を成立要件にしている組合もあります。

 労組法を例に出すまでもなく、96条の「議員の3分の2以上の賛成を必要とする」というその条文は、憲法の重みを象徴しています。決まりが重要なものであればあるほど、その改正や解散も含む成否について、ハードルは高くすべきです。その意味において、96条の議員の賛成を過半数にするということは、憲法の権威を貶めることに直結します。

 憲法の重みを考えた場合、私には逆提案があります。改憲発議はあの人たちの言うように少し緩やかに、しかし実行は厳しくするという前提であれば、私は「96条改定」に賛成します。具体的には、国会議員のハードルを過半数に下げるのであれば、後段の国民の賛成率を過半数から3分の2に上げるべきだ、というのがそれです。今年の憲法記念日、憲法の重みを改めて考えさせられました。

★脈絡のないきょうの一行
8日、韓国の朴槿恵(パククネ)大統領が米上下両院合同会議で、「『歴史問題』で衝突が絶えないと」日本を批判(読売新聞ウェブ)。見識だろう。

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