何ということでありましょうか。やってはならないことを貴殿はやってしまいました。それほどまでにして自民党にへつらい、沖縄県民をどこまで愚ろうすれば気が済むのでしょうか。
12月5日、貴殿は辺野古埋め立てに関連する「仮設道路の追加」と「中仕切り護岸の追加」について、承認しました。これはどんな角度からみても暴挙であります。
確かにあなたは明日、9日までは県知事です。しかし11月16日の選挙で沖縄県民は辺野古新基地にノーを示しました。同時にそれは貴殿に対しても「ノー」の審判を下したことであり、貴殿はたんなる事務引継ぎ知事にすぎないはずです。その人が県民の意思に反して、埋め立て工事に必要な手続きを承認するなど、信じられません。
私のある知人は「仲井真県知事は晩節を汚した」と叫びましたが、そのとおりです。
貴殿は政治家ではなかったのですか。政治家は国民・県民の意思に基づいて政(まつりごと)を進めるのが仕事です。今回の件は、その精神から外れるばかりか沖縄県民を虚仮(こけ)にし、県民の意思を軽んじる行為です。貴殿は政治家としてだけでなく、道理を大切にしなければならない人間としても許されません。
きょうは12月8日。「ニイタカヤマノボレ」の暗号であの忌まわしい戦争に突入した日です。辺野古新基地建設は、米軍への便宜供与にとどまらず、戦争準備そのものです。憲法九条は、世界に誇れる平和条項です。工事「承認」はこれにも反するものです。
あなたの行為は、沖縄県民の民意に背いたという点で、度し難い民主主義の破壊でした。こんなことが許されるならば、何のための選挙なのか疑問は募るだけです。いや、選挙そのものを否定する行為でもあります。
貴殿の〝鼬(イタチ)の最後っ屁〟的所業は、いつまでも語り継がれることでしょう。「こんなことはやってはいけない」という典型例として。もちろん、私たちも忘れはしません。
沖縄県民は怒っています。心ある大和人(やまとんちゅう)も怒っています。貴殿に対して改めてここで強く抗議するものです。
以上。
★脈絡のないきょうの一行
選挙中盤の世論調査も与党有利。これをひっくり返すのは投票率を上げることだけ。さて。