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太陽系含む「超銀河団」推定=直径5億光年か―国際チーム
時事通信 9月4日(木)2時4分配信
太陽系がある天の川銀河(銀河系)は、約10万個の銀河から成り、直径が約5億光年の「超銀河団」の端に位置する可能性が高いと、米ハワイ大やフランス原子力庁サクレー研究所などの国際研究チームが4日付の英科学誌ネイチャーに発表した。研究チームはこの超銀河団をハワイ先住民の言葉で無限の天空を意味する「ラニアケア」と名付けた。
宇宙は約138億年前の誕生以降、膨張し続けているが、星や星が集まった銀河は一様に分布しているのではなく、重力で密集している所と空洞のような所がある。銀河は多数集まって銀河団となり、銀河団はさらに集まって超銀河団を構成していると考えられている。
研究チームは、多数の銀河の動きを網羅的に解析したデータから、太陽系が含まれる超銀河団の境界を区分けした。このラニアケア超銀河団の全体の質量は、太陽に比べると10京(京=けい=は兆の上の単位)個分に相当するという。
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私が注目しているのは、「5億光年」や「10京個」という単位表現だ。この数のイメージをつかむのは難しい。5億光年というのは、光のスピードで地球までの時間が5億年かかる、ということになるからかなり遠い。これを逆算すると、今見ている銀河の果ての星は5億年前のもの、ということになるわけだ。なんだか頭がクラクラする。
ここで私が書きたかったことはこれではなく、前述によれば「研究チームはこの超銀河団をハワイ先住民の言葉で無限の天空を意味する『ラニアケア』と名付けた。」という部分だ。ラニアケアという意味の熟語は日本にもあるのである。「無量大数」がそれだ。読んで字のごとく大きな数を現している。
この「無量大数」、実は数の単位として使われているのだ。おそらくハワイ先住民のいう「ラニアケア」はこの単位に匹敵するものであろう。そこで、数の単位を調べてみた。ちょっと読みにくいが、以下。
▼1/一(いち)▼10/十(じゅう)▼10の2乗/百(ひゃく)▼10の3乗/千(せん)▼10の4乗/万(まん)▼10の8乗/億(おく)▼10の12乗/兆(ちょう)▼10の16乗/京(けい)▼10の20乗/垓(がい)▼10の24乗/秭(じょorし)▼10の28乗/穣(じょう)▼10の32乗/溝(こう)▼10の36乗/澗(かん)▼10の40乗/正(せい)▼10の44乗/載(さい)▼10の48乗/極(ごく)▼10の52乗/恒河沙(ごうがしゃ)▼10の56乗/阿僧祇(あそうぎ)▼10の60乗/那由多(なゆた)▼10の64乗/不可思議(ふかしぎ)▼10の68乗/無量大数(むりょうたいすう)
国家予算などで兆の単位まではよく見るが、それ以上大きな数字はあまりみない。これ以外にも古い文献に記されているものもあるというが、もっと面白いのは小数点以下の単位。プロ野球などで選手の打率3割4分6厘、などということをよく聞く。同じような打率になると、もう一つ下の桁「毛」を使うことがある。毛は1万分の1をあらわしていることになる。さらに小さい数字は以下。
お気づきの向きもあろうかと思うが、こちらの方が日常的には馴染みがある。「塵」「埃」「獏」などは面白い。「漠然としている」などと使うが、実に小さいことをイメージしているのである。「刹那」や「空虚」も小数点以下の単位になっていることも見逃したくない。以下、参考まで。
▼10の-1乗/分(ぶ)▼10の-2乗/厘(りん)▼10の-3乗/毛(もう)▼10の-4乗/糸(し)▼10の-5乗/忽(こつ)▼10の-6乗/微(び)▼10の-7乗/繊(せん)▼10の-8乗/沙(しゃ)▼10の-9乗/塵(じん)▼10の-10乗/埃(あい)▼10の-11乗/渺(びょう)▼10の-12乗/漠(ばく)▼10の-13乗/模糊(もこ)▼10の-14乗/逡巡(しゅんじゅん)▼10の-15乗/須臾(しゅゆ)▼10の-16乗/瞬息(しゅんそく)▼10の-17乗/弾指(だんし)▼10の-18乗/刹那(せつな)▼10の-19乗/六徳(りっとく)、▼0の-20乗/空虚(くうきょ)▼10の-21乗/清浄(せいじょう)
★脈絡のないきょうの一行
広がっているデング熱、新宿西口公園にも? これってヤバクない?