「消費税が上がれば、国民の購買力(意欲)が落ちる。購買力が落ちるということは、モノが売れなくなる。モノが売れなくなるということは、モノを作らなくなる。モノを作らなくなるということは、国民の仕事がなくなる。仕事がなくなるということは、失業者が増える。失業者が増えるということは、税収が減る」――という子どもにも分かる負のスパイラルをあの人たちは理解できないのでしょうか。
その一方で、企業にも課している東日本大震災の復興税を前倒しで廃止するといいます。これもひどい。国民には増税、企業には減税です。モノが売れなくなりモノを作らなくなれば、企業は潰れるしかありません。倒産してしまうかもしれない企業に減税は何の意味もありません。
消費税増税は、政治が「99%」をさらに過疎に追いやることになります。秘密保護法で民主主義を、消費税で国民生活を壊す安倍内閣の早期退陣は緊急課題です。
10番目は、娘が山登りを始めたことです。これこそ想定外でびっくりしました。非正規労働者の娘ですが、仕事に明け暮れる日がつづいていました。フランチャイズの店長をやっているときなど、名ばかりのそれで2ヶ月も休みが取れないことがありました。「仕事の虫になったか」と心配していたのですが、やっと趣味みたいなものを持ってくれました。
今年の秋ころから、仕事仲間たちと一緒に近場の山を登るようになり、その魅力に取り憑かれたようです。休みの度にどこかを歩いているようで「先週はどこも行けなかった」と不満そうなメールが届くようになりました。来月の『初登り』は、初めて一緒にチャレンジすることになっています。
登る山はまだ決めていませんが、恐らく、体力もスピードも娘には敵わないでしょう。2月には雪山にアタックすることも約束しています。娘と一緒に山に登るという、楽しみが増えました。
2013年は安倍内閣のもとで『やりたい放題』の政治に、怒り沸騰でした。来年はこれに反撃する「倍返し」をしたいものです。そのために何よりも大切なのは健康です。健康づくりにも留意しながら、新しい時代(とき)を刻みたいものです。
1年間、ありがとうございました。よい年をお迎えください。
★脈絡のないきょうの一行
パン・ギムン国連事務総長も、安倍首相の靖国参拝を批判。世界からの〝包囲網〟は強まるが、日本のそれが弱いことに懸念。
5000万円という大金を政治資金収支報告もせず、徳洲会の選挙違反事件が表にでなければ私服化されたであろうそれ。「政治家としてシロウトだった」という弁明も笑止でした。傲慢家の末路はしっかり記憶に刻んでおきたいものです。
10大ニュース7番目は、安倍首相が言い出した96条先行改憲発言が、瞬時に消え去ったことです。改憲論者や元自民党幹部からも反対ののろしが上がりました。国会議員の3分の2以上の賛成がなければ、改憲の発議ができないという現行規定を過半数にハードルを引き下げる、という提案は憲法のもつ意味を軽くするものでした。
国民やメディアからの総反撃は当然でした。意外だったのは病的とさえ思える自身の考えにこだわる安倍首相が、すんなりとこれを引き下げたことです。理由は分かります。この問題が長引けば、本来の目的とする改憲がつまずく恐れがあるからです。逆に言えば、改憲が提起されたとき、今回のようなたたかいになれば阻止が可能であることを示唆したことになります。これは教訓としておさえておきたいものです。
8番目は特定秘密保護法の成立と反対運動の盛り上がりです。「戦争は秘密から」というスローガンを地で行く稀代の悪法は、反対運動の急速な盛り上がりに恐れをなして、十分な審議もないまま強行に次ぐ強行で成立しました。成立後も反対の声は鳴りやまず、運動は広がっています。
この悪法は、「法律による憲法の抹殺」すなわち憲法違反であり廃止しかありません。たたかいはこれからです。私は労働組合に「スト権を確立しよう」と呼びかけています。民主主義の根幹にかかわるこの問題、労働者がスト権行使でたたかう構えを持ちたいからです。そのたたかいは、来るべき改憲とのたたかいのリハーサル、すなわち「改憲阻止をストでたたかおう」という予備提起でもあります。
★脈絡のないきょうの一行
「県外」方針は変わらないが辺野古移転は許可、という仲井真沖縄県知事。原発はゼロ方針だが原発建設は認める、というのと同じ詭弁だ。
十大ニュースの3番目にあげたのは、〝孫〟たちとの北海道旅行です。孫といっても、私の甥、姪の子供たち(妹の孫)です。小学5年生から高校3年生までの女の子3人、男の子2人、付き添いの親3人、そして私の合計9人の2泊3日の小旅行でした。
今年の正月、茨城に住んでいるその子たちと会ったとき、北海道に行ったことがないという話しを聞いて、「夏休みに行こう」と約束したものです。茨城ですから、茨城空港発着の飛行機が一番便利なのですが、時間的に計画がうまくいかず成田空港発着を選びました。
行きたい場所を子どもたちに考えさせたところ、想定どおり旭山動物園でした。レンタカー2台をゲットして千歳空港からスタート、途中でラベンダーを見たり、アイスクリームやメロンを頬張ったりして白金温泉のホテルに到着。「飛行機に乗ったのも温泉に入ったのも初めて」という子もいて、元気いっぱいです。
旭山動物園では〝空飛ぶペンギン〟や、のっし、のっし、と歩くシロクマに大喜びです。2日目は旭川から小樽の安里温泉へ大移動。高速道路を途中下車、札幌のテレビ塔の展望台で遊び、夜は食事を済ませたあと、小樽市内のカラオケへ出かけました。若い子たちの歌にはついていけませんでした。
3日目は前日の動物園につづいて、小樽水族館です。これも面白かった。館内狭し、と動き回り水の仲間たちと触れあい、水族館から小樽運河に足を運び昼食を済ませて帰路につきました。この旅行も忘れられないものとなりました。
4番目は、福島県浪江町に入ったことです。これも報告しましたが、人のいないまちは心穏やかではありませんでした。人のいない無機質に陥った街並みは精神を不安定にさせます。山登りをする私ですから、山中の経験で人がいないことには慣れています。
しかし、人のいないまちは驚くほど精神を不安定にさせました。放射線量の高さとともに、その異変に驚いたものです。「まちは人が住んでこそまち」を実感した調査でもありました。
5番目は東京都議選と参議院選挙で共産党が躍進したことです。これを10大ニュースの一つにあげたのは、自分が投じた一票が生かされただけでなく別の角度から大きな意味があるからです。つまり、悪政を止めるまではいきませんが、立往生させる力を共産党は持っているからです。まだまだ数は少ないものの、自民党と財界、そしてアメリカに正面から立ち向かえる党であることは実績と歴史が示しており、期待したいところです。
★脈絡のないきょうの一行
安倍首相の靖国参拝、内外から批判。驕れるもの、都知事につづいて墓穴を掘った。
そこで私は自分なりのそれを考えてみることにしました。個人的に考えているものですから、メディアであがってくるそれとは違うものになりますが、おつきあいください。まず10個を並べてみましょう。順不同です。
①97歳の義母(はは)いたって元気
②旧恋のレブンアツモリソウに会えた
③〝孫〟たちとの北海道旅行
④放射能汚染調査で、初めて福島県浪江町入り
⑤都議選、参議院選挙で共産党が躍進
⑥猪瀬東京都知事、献金疑惑で辞職
⑦96条先行改憲のたくらみ破綻
⑧秘密保護法成立と反対運動の盛り上がり
⑨消費税増税へ
⑩登山を始めた娘
――となります。家族的なものが中心ではありますが、以下、その解説をさせてください。
1番目にあげた97歳の義母は寝たきり状態で、認知症もかなり進んでいます。ところが定期的な健康診断は私たちより健康そのもの。血圧も脈拍も血液検査も異常なし、です。その義母をカミさんとその姉さんの二人で、在宅介護を続けていますが、介護するほうが健康的には心配があるくらいです。
夜は交代で泊まり込み、週に2回のディサービス、月に1回1週間ほどのショートスティに送り介護はつづいています。しかし介護する2人とも65歳を過ぎて、いわゆる「老々介護」状態となり健康的にも芳しいとはいえず厳しいものとなっています。
その様子を見ていると、自分たちの母親とはいえ二人の姉妹には頭が下がります。この状態が長く続けば、介護する側の体調が低下する可能性もあり、心配です。しかし義母にはもっともっと長生きしてほしいと思っています。
2番目にあげたレブンアツモリソウとの出会いは、小ブログで今年の6月に詳しく報告しましたが、文字通り旧恋との出会いでありました。名前にあるとおり北海道・礼文島にしか生息せず、花が咲く時期も限られています。それだけに、長年会いたいという思いが叶ったときは飛び上がるほどの興奮でした。
大自然の中に楚々として咲くその姿は、かけがえのないものです。
★脈絡のないきょうの一行
安倍首相、靖国神社に参拝。自我を押し通すその幼稚性思考に首相の資格を疑う。
東京オリンピックは2020年ですから、今度選ばれる都知事が再度選挙で選ばれない限り、直接的にオリンピックに関与することにはなりません。それがあたかも今度の知事選挙が「東京オリンピックを仕切る知事を選ぶ」という印象を聴視者に与えています。これは明らかに誤報であり、私には意図が透けて見えます。
何が透けて見えるか、です。一つはある特定の人を候補者にするための、一種のサブリミナル効果(潜在意識に働きかける効果)を果たしていることです。執拗に「オリンピックを担う候補者」ということが報道されれば、有権者にはサブリミナル効果としてそれが刷り込まれ、投票行動に影響することは明らかです。それを証明するかのように、候補者の一人として取り沙汰されている、オリンピック出場経験の国会議員がいます。
もう一つは、猪瀬知事の献金疑惑を隠ぺいするための方便に使われていることです。都知事選挙をふたたび行わなければならなくなった原因を隠すために、「オリンピック」を引き合いに出すのはなかなか効果的です。献金疑惑をいつまでも都民に覚えてもらっては困る政党が出てくるのです。それを証明するかのように、都議会は一部政党を除いて「百条委員会」設置撤回を決めました。これは「くさいものに蓋」の典型です。
三つめは選挙の争点ぼかしです。東京都知事が『2020年の東京オリンピックの責任者になる』ことは政策でもなんでもありません。単なる決め事に過ぎないのです。大事なことは、都民のくらしをまもる都政をどうつくるか、です。ところが最近のメディアの報道は、そのことに触れようとしません。
たとえば現在、東京在住のぜんそく患者の医療費は無料です。これは東京大気裁判の結果、勝ち取ったものです。ところが国と都は財源がないことを理由に、これを廃止するとしています。この助成に必要な予算は年間35億円程度です。東京オリンピックに4000億円を使うのであれば、それをぜんそく患者の助成に回せば100年以上の財源が確保できるのです。
また、首都直下地震対策は緊急課題の一つです。今度の知事選挙の争点の一つになるでしょうが、都民のいのちと財産を守る重要な課題です。昨年の都知事選挙は、「原発」「くらし」「教育」「憲法」を争点として、宇都宮健児候補はたたかいました。私たちはその政策を支持して宇都宮さんを応援しましたが、今度の知事選も同様の問題が提起されるでしょう。もちろんこれに「汚職疑惑のないクリーンな都政」が加わることは必至ですが。
候補者がどうなるかということはさておき、いま、都知事選挙報道にとって大事なことは政策をどうするかということではないでしょうか。それを置き去りにして「東京オリンピック知事」を露出させるやり方、変であり意図的としか思えません。
★脈絡のないきょうの一行
自民党内で知事候補に舛添要一氏待望論(毎日)。除名した人を呼び戻すなんて、政党としての資格にレッドカード。
その様子は、そこまでして権力にすがりつきたいのかと思いたくなる悲しさが漂っていました。「晩節を汚すな」と石原慎太郎前都知事の説得が辞任につながったという報道がありますが、地に落ちた権力者がいかにみじめなものであるか、彼は史上最高の得票数を得た者として、史上稀なる姿を晒したことになります。
猪瀬直樹さん、お疲れ様でした。
それにつけても、事件が明るみに出たときに辞任しておれば、これほどまでにみじめな姿を晒すことはなかったのではないか、と思うのは私だけではないでしょう。権力の座に就いたものの性、いや条件反射的にその椅子を守ろうとする対応が、〝傷口〟を大きくしたと言えます。
徳洲会からの5000万円借金疑惑は、つまるところはっきりしないまま幕を閉じようとしています。今後は検察の解明に委ねることになるのでしょうが、この件はどういう角度から見ても「ヤミ献金」であり、政治資金規正法違反でしょう。色分けをすれば、灰色ではなく黒です。
またしても都知事選挙です。今の流れでいけば2月9日投票が濃厚ですが、今度こそ真の都民の代表を知事にしたいものです。小ブログでも述べましたが東国原某氏がしゃしゃり出てくるのは間違いないでしょう。この人を政党が推薦するとは思えませんし、労働組合のバックアップもないでしょう。
自民党サイドでは、現職の大臣を担ぎ出したいという動きもあるやに聞きますが、きょうの毎日新聞は否定的です。あの小泉純一郎さんを、という週刊誌もあるようですが、「脱原発」を言い始めたこの人、財界からクレームがつきそうです。
期待したいのは、この間の秘密保護法反対でたたかった運動体の代表を擁立できるかという点です。稀代の悪法を廃止させる、その第一歩を東京から発信することの意味はおおきなものがあります。もちろん、国民(都民)生活をいじめる安倍内閣との対決も欠かせません。
昨年の都知事選を想起し、「憲法の生きる東京」、「脱原発」、「明るい子どもの未来」の都政をつくるためにがんばりたい。そして、あの秘密保護法を廃止させるたたかいの起爆剤にしたいものです。
★脈絡のないきょうの一行
餃子の王将の社長、撃たれて死亡の報道。何らかのトラブルだろうがいやな年の瀬だ。
その人の名は東国原英夫さん。きのうの産経新聞ウェブをみてみましょう。
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東国原氏、都知事選出馬意向 議員辞職、橋下氏が了承
産経新聞12月11日(水)7時55分配信
日本維新の会の東国原英夫衆院議員(比例近畿)が議員辞職し、知事選出馬を目指す意向を固めたことが10日、分かった。複数の維新幹部が明らかにした。東国原氏は10日夜、大阪市内で橋下徹共同代表(大阪市長)と会談した。橋下氏は慰留したが、東国原氏の意志は固く、最終的に橋下氏は議員辞職を了承した。
平成27年1月に任期満了となる宮崎県知事選か、医療法人徳洲会グループ側からの5千万円受領問題で揺れている東京都の猪瀬直樹知事が辞職した場合に行われる都知事選に出馬したい考えという。
東国原氏は宮崎県知事を経て、平成23年の都知事選に立候補し落選。昨年12月の衆院選で初当選した。
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東国原さんは、都知事選挙を意識しているようですね。猪瀬現知事の〝借入金疑惑〟は、自民党も含めて都議会での追及は厳しく、辞任は時間の問題の様相を呈しています。この状態がつづけば、都政は麻痺してとんでもないことになりそうです。
そこに付け込んで、彼は動き出したとみていいでしょう。用意周到というか議員辞職と同時に、日本維新の会も離党しています。維新の会は橋本徹代表の慰安婦容認発言で急暴落し、都議選と参議院選挙では敗北しており、そこに所属したままでは具合が悪いのでしょう。
その身軽さというか、すばしっこさというか、無節操ぶりに呆れ果ててしまいます。しかし、2011年の都知事選挙では石原慎太郎氏につづいて169万票を獲得しています。これ自体が異常だとは思いますが、彼はここに自信を持っているのかもしれません。
もし都知事選挙になり、この人が立候補するような事態になれば都民はどう反応するでしょうか。鉄槌を下す、のが筋ではないでしょうか。
★脈絡のないきょうの一行
死刑囚2人の死刑執行の報。今年4回目、8人。こちらもやり過ぎではないか、安倍内閣。
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「自民党渡辺派」目指すと言われた…みんな分裂
読売新聞12月10日(火)9時10分配信
みんなの党に離党届を出した江田憲司前幹事長ら14人は9日、将来の野党再編を視野に、年内の新党結成に踏み切る考えを強調した。江田氏らは、日本維新の会との合流や民主党の一部勢力との糾合を目指し、動きを加速させる構えだ。
江田氏は、13人の同僚議員と離党届を提出後、記者会見で「政界再編を原点に持つみんなの党が自民党にすり寄った。歌を忘れたカナリアだ。もはや将来はない」と述べ、特定秘密保護法への対応で安倍政権への接近を強めた渡辺代表を強く批判した。江田氏に同調した林宙紀衆院議員も、「代表から『自民党渡辺派』のような形を言われた」と暴露し、渡辺氏との決別を宣言した。
江田氏らは今後、党が存続したまま連携する「政党ブロック」構想を掲げる渡辺氏とは一線を画し、「志を同じくする人たちとの新党結成準備」に入る。
再編相手として期待するのが、政策的に近い維新の会だ。江田氏は、みんなの党の幹事長時代、維新の会の松井幹事長と参院選の選挙協力をまとめた経緯があり、関係が深い。7日夜には、同党の橋下共同代表や松井氏にメールで離党を事前報告し、両氏から激励の返信があったという。(以下、略)
◇=◇=◇
これを読む限り何やら政界再編の大きな志をもって離党したような気配ですが、私は信用しません。なぜならこの時期になると同じようなことが繰り返されてきたからです。その理由は、政党交付金が12月現在の国会議員の数を基準に支払われる仕組みになっているところにあります。
つまり、ほんとの離党の動機は記事で言っているような「政界再編」ではなく、政党交付金の分配にあると断言できます。
それにつけても離党者14人のうち13人は比例候補だったそうですね。比例ということは、みんなの党の名前で当選したはず。フツーだったら、その党を離れるということは国会議員も辞めるのが筋なのではないでしょうか。あの人たちには通じないことなのでしょうが。
★脈絡のないきょうの一行
金沢市内にクマ出没情報。クマの行き場を取り上げたヒトの罪だね。
私自身は自然科学が好きで、宗教は考え方の上で(今もそうですが)どうしても受け入れられず、無関心層です。したがって宗教のことを尋ねられると「無神論者だ」と答えてきました。そういう私ですが、宗教を否定しても、宗教に身をゆだねる人、すなわち神や仏を信じる人を否定するつもりはありません。宗教を否定する自由と、神仏を信じる自由は対等に存在すると思うからです。
そう考えるようになったのは母の影響が大です。母は私に学会に入ることを強要はしませんでした。「あなたの自由だけど、いつかは入ってね」と見守ってくれていました。それは相手の考えを大事にする、宗教的民主主義の発露であったと思っています。
翻って、秘密保護法案の扱いをめぐって自公政権は参議院でも強行採決を行おうとしています。これは明らかに民主主義を否定するものです。もし、母が生きていたら「強行採決はダメだ」と言うに違いありません。
創価学会の中に、公明党に対して「強行採決せず、十分な審議をせよ」という人はいないのでしょうか。そう思っても公明党に意見を言えないのでしょうか。私はそれを聞きたい。
★脈絡のないきょうの一行
ユネスコ、「和食」を無形文化遺産に登録。こそばゆい感じがするが、なぜか嬉しい。
具体的なものがあればそれを基準にしたいところですが、見つかりませんのでここでは学会会則を見ながら考えてみることにしました。結論的には、公明党はともかく、学会の立場から見た場合、秘密保護法案は規約などに相反するものであると考えます。以下、考察してみます。会則は学会のホームページから引用しました。
会則前文は冒頭で「釈尊に始まる仏教の慈悲と平和の精神は、大乗仏教の真髄である法華経に集約され、一切衆生を救う教えとして明示された。日蓮大聖人は、法華経の根本を三大秘法として顕され、未来永遠にわたる人類救済の道を確立された。」とした上で、「創価学会は、日蓮大聖人の仏法を広宣流布することを使命とする仏意仏勅の教団である。」と規定しています。
注目すべきは「仏教の慈悲と平和の精神(によって)日蓮大聖人は人類救済の道を確立、学会はその仏法を広宣流布する」としている点です。この部分こそ学会が「平和」を希求する宗教団体であることの所以(ゆえん)です。
面白いと思ったのは個人崇拝を旨としており、規約第3条で「牧口常三郎初代会長、戸田城聖第二代会長、池田大作第三代会長の『三代会長』は、広宣流布実現への死身弘法の体現者であり、この会の永遠の指導者である。」と規定しているところです。現存する池田大作名誉会長は、永遠の指導者として位置づけられているのです。
その理由は会則前文に見ることができます。「創価学会は、牧口常三郎初代会長と戸田城聖第二代会長によって、1930年(昭和5年)11月18日に創立された。牧口初代会長と戸田第二代会長は広宣流布の実践として折伏を開始し、その結果、第2次大戦中、国家神道を精神的支柱とする国家権力によって投獄され、牧口初代会長は獄中で逝去した。仏法が生活法であり価値創造の哲理であることを説いた牧口初代会長は、死身弘法の精神を自身の殉教によって後世に遺したのである。」
初代会長・牧口常三郎は戦争に反対したため、投獄ののち獄中で死亡しているのです。平和を求めたための獄死でした。牧口の生き方は学会発足の原点になっているといってもいいでしょう。ところが秘密保護法案を巡って、学会を支持母体としている公明党は法案を推進しているのです。
改めてここで説明をするまでもなく、秘密保護法案は明らかな戦争準備の法案です。ということは、法案は学会の規約に照らしてみると違背しています。自分たちが支持する公明党が規約に反して法案に賛成していることに、学会のみなさんは矛盾を感じないのでしょうか。一度聞いてみたいものです。
※注・広宣流布(こうせんるふ)/法華経の教えを広く宣(の)べて流布させること。すなわち、死後の世界に浄土を求めるのではなくて、法華経の教えによってこの世に仏国土を建設していこう、という理想である。略して広布(こうふ)ともいう。(Whikipedhia)
★脈絡のないきょうの一行
群馬県と新潟県での自衛隊演習に、オスプレイ参加を検討中だという。秘密保護法案審議同様にこちらも強行か。
秘密保護法案審議の最中に、石破茂自民党幹事長は秘密保護法案反対デモに対して「単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます」とブログに書き込み問題となっています。実にこの人、正直者だと思います。秘密保護法がいかなるものであるか、ずばり本質を衝いてくれたからです。
この法案が危険なものであることを私たちは言い続け、反対の行動を起こしてきました。私たちが法案の危険性を指摘してきたことを、〝その通りだ〟と石破さんは身をもって代弁してくれたのです。それは言い換えれば、法案の本質を隠そうとしてきた政府と自公政権の本音を語ってくれたことになります。これこそ、「語るに落ちる」典型です。
同時に軽視できないのは、この発言が、言論・表現・報道の自由、そして国民の知る権利へのテロであるという点です。
では、テロとは何か。再び辞典を借りましょう。テロというのはテロリズムを略したものですから、「テロリズム」で引いてみました。▼広辞苑/①暴力あるいはその脅威に訴える傾向。暴力主義。テロ。②恐怖政治。▼大辞泉/政治的目的を達成するために、暗殺・暴行・粛清・破壊活動など直接的な暴力やその脅威に訴える主義。テロ。――と説明しています。
これを読んでいて、私は広辞苑の②に深く頷きました。「恐怖政治」に、です。今回の秘密保護法案の柱の一つに「テロ対策」が挙げられていますが、はしなくも石破発言は、法案はテロ対策ではなく恐怖政治への布石であることを語ったのです。
あの発言、世論の批判に遭って「撤回」しましたが、あのブログの行間は「お前ら五月蠅い。そんなデモをやっていると、法案が成立したらテロだと認定して、逮捕の要件にするぞ」ということになり、恐怖政治の本質は変わっていないのです。
結果として石破茂さんは、自民党と公明党の方針(政策)にブログで『天に唾した』ことになります。こうしてみると、ホントは石破さんって〝いい人なのかもしれませんね。とまれ、秘密保護法制は、いつか来た戦前の道にほかならず、なんとしても止めなければなりません。
★脈絡のないきょうの一行
参議院特別委員会の特定秘密保護法案に関する参考人質疑で、意見陳述した3人全員が法案への慎重姿勢を表明。それでも自公は強行するのか。