ヘボやんの独り言
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2013/08/30 [Fri] 11:26:32 » E d i t
 東京電力福島第一原子力発電所の事故による深刻な汚染水漏れ対策ついて、「原子力市民委員会」(座長・舩橋晴俊、座長代理・吉岡斉)が『事故収束と汚染水対策の取り組み体制についての緊急提言』を28日に発表し、政府に実行を求めました。この市民委員会は、荒木田岳、井野博満、大島堅一、大沼淳一、海渡雄一、後藤政志、島薗進、満田夏花、武藤類子――の各氏で構成されており、この種の問題についての第一人者がそろっています。

 提言は4項目からなっており、それぞれ詳細な説明がついています。紙数の関係ですべては困難ですから、その柱だけを紹介しましょう。一国民として考えさせられる提言でもあり、考えなければならない問題でもあります。

                         ◇=◇=◇
 1 事故収束作業における相次ぐトラブルと汚染水の漏洩が続いていることは、福島第一原発事故が収束していないこと、これまでの政府の事故収束についての判断は誤っていたこと、政府が責任のある取り組み体制を構築してこなかったこと、東京電力には事故収束と汚染水対策を進める能力が欠けていることを示している。政府は事故が収束していないことを認めた上で、汚染水問題を含む事故収束に政治的責任のあることを自覚し、事故収束のための取り組み体制の再構築に全力をあげるべきである。東京電力は政府指示の下、情報の公開を含め事故対策の責務を果たすべきである。

 2 事故収束に当たる事業体をつくり、関連分野の専門家を集めて、汚染水に対する機動的対策を緊急に実施するべきである。この事業体には、プロジェクト管理の手法を採用し、すべての権限を持つプログラムマネジメント組織(PMO=Program Management Office)を形成し、そこに、タスクフォース型業務に秀でた、有能かつ経験豊富なプロジェクトスタッフを配置するよう求める。

 3 汚染水対策業務の遂行に当たっては、最適技術の選択を行いながら進めることとし、大型タンクの建設と既存の応急的、仮設的汚染水処理システムを耐久性のある恒久的な汚染水処理システムに更新していくこと、および実効性のある海洋への汚染水流出防止システムを構築することを提案する。

 4 東京電力は、過去2 年半にわたって適切な事故処理も汚染水対策もできなかった。東京電力の法的な破綻処理や組織分割も検討されるべきだが、それに先立ち、まず、汚染水対策をはじめとする事故収束に当たる事業主体を独立させるべきである。さらに、東京電力の経営形態や法的位置づけについてのより根本的な見直しのために、「専門調査委員会」を国会に設置するべきである。

★脈絡のないきょうの一行
イギリス議会、シリアへの軍事行動を否決。平和的解決を求める一歩。

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原発問題 *  TB: 0  *  CM: 0  * top △ 
2013/08/28 [Wed] 15:31:31 » E d i t
 26日、松江市の教育委員会は「はだしのゲン」の閲覧制限について撤回を決めました。当然の措置ですが、なぜこのような事態になったのか検証してみる必要がありそうです。

 発端は昨年のこと。「昨年の8月、市民の一部から『間違った歴史認識を植え付ける』として学校図書室から撤去を求める陳情が市議会に出された。同12月、不採択とされた」(毎日新聞)ことから始まっています。この不採択を不服に思った「市民」が、前教育長に直談判。その前教育長が教育委員会に掛け合った結果、閲覧禁止処分にした--報道によればこれが経過のようです。

 つまり、当の教育委員が全く知らないところで(事務局の判断で)行われていたのです。ここには重大な問題があります。教育委員会事務局が閲覧制限を独断で行うなど、常識的に考えられないことだからです。これは、地方議会にたとえれば、ある条例づくりのために案が事務局に提出されものを、議会に諮らずに実施したようなものです。

 しかも、この「案」はいったん陳情という形をとったものの全会一致で市議会が不採択にしたものではありませんか。それを行政の一部門である教育委員会事務局が覆して、閲覧制限を行ったのです。これは前述の議会にたとえれば、否決された条例案を行政が勝手に実行することと同じです。

 実はこれと同じようなことが、東京都と神奈川県の教育委員会で行われたことをご存じでしょうか。この問題を書いた小ブログ(8月17日付)で紹介しましたが、実教出版社の高校歴史教科書で日の丸・君が代の記述のなかに、「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」という記述が問題である、として採択を拒否したのです。

 この教科書は文科省の検定を受けているにもかかわらず、です。東京、神奈川の両教育委員会は松江市教育委員会の事務局と同じように、本来OK(閲覧可能)のものに対して、NOという判断を下したのです。これはひどい。教育現場がすさんでいく様が見て取れます。

 今回の「はだしのゲン」の閲覧制限問題について、政府の菅義偉(スガ ヨシヒデ)官房長官はコメントを控えました。「こういうやり方は遺憾である」といったとたん、東京と神奈川の教育委員会が実教出版の教科書を不採択した問題に飛び火する恐れがあるからです。わきまえている、というか透けて見えるというか。

 話しが横道にそれましたが、もう一つ重要な問題があります。「間違った歴史認識を植え付ける」と告発した松江市民のことです。伝えられるところによると、この人はこの種の問題の〝確信犯的クレーマー〟だというではありませんか。そういう人の意見を取り上げた前教育長もそうですが、教育委員会事務局の責任は免れません。「ゲン」が間違った歴史認識になるかどうかの意見は、言論の自由の立場からみれば許容されることですが、それを実現するために一方的にコミック誌を排除してしまうことは明らかなルール違反です。

 最近、形は違いますがTPP参加や原発輸出など、今回の事件と同じようなことが行われはじめていることに危機感を覚えるのは私だけでしょうか。

★脈絡のないきょうの一行
世界遺産の京都二条城で、菊紋の下から葵(あおい)紋が出てきたってね。へぇー面白いね。

2013/08/26 [Mon] 10:14:43 » E d i t
 「ブラック企業」は、「じぇじぇじぇ」と同じように今年の流行語大賞に間違いなくノミネートされるでしょう。それに付随して「ブラック社員」という言葉があるそうですね。これはブラック企業を補完する社員のことを指しているそうですが、かつて風に言えばゴマスリ社員ということになりましょうか。

 最近、「半沢直樹」というテレビドラマが人気だそうです。話題にそそられて昨日、私も初めて観ました。これはなかなか面白かった。銀行マンが内部の不正を暴いていく様子は痛快です。主役の「倍返ししてやる」という決め台詞は迫力があります。

 ドラマに登場する銀行そのものはブラック企業ではなさそうですが、そこで働く管理職のなかに、上層部からの指示どおりに動く「ブラック社員」が登場します。同僚の意見を聞かないばかりか、仕事の邪魔をする。中小企業の融資要請に難癖をつけて許可しないし、融資先の会社から経営情報をリークされても握りつぶす――など、フツウの企業にありがちな人物が登場します。

 いわゆるブラック企業というのは、ウソの労働条件を提示したり、労働者の賃金を不当に切り下げたり、長時間労働を強要したり、残業代を払わなかったり、精神的に追い詰めたりする、労働基準法などの法律を守らない会社を指しています。それらを〝実践〟するのが、ブラック社員ということになるでしょう。

 ブラック企業の先兵となって動き回るブラック社員、やっかいです。これらにどう対処するのか、『弁護士ドットコム』がその方法を提起しています。以下がそれです。

 (1)直接、『ブラック社員』に改善を求める
 (2)労働組合に入って団体交渉を行い、ブラック社員の言動を指摘する
 (3)労働基準監督署に申告し、行政指導をしてもらう
 (4)弁護士に依頼して会社と交渉をする
 (5)会社を辞めてしまう

 これはなかなか説得力があります。とくに最後の(5)が面白い。自らを守るために会社を辞めることも重要な選択肢です。最近、私のところに労働相談が来ています。まさにブラック企業そのもので、当事者の女性は賃金を一方的に引き下げられ、上司からのいじめなどによって精神科に通わざるをえない事態となっています。

 彼女と一緒に対応策を考えていますが、上記の方法をいつのまにか行ってきていることに気づきました。この相談、重要なヤマ場にさし掛かっていますが、ブラック社員の上司に遭遇した労働者の悲劇を目の当たりにし、考えさせられています。会社からそういう不当な攻撃を受けたら、一人で悩まず周辺に相談しブラック企業、「ブラック社員」に負けないでほしいと思います。

★脈絡のないきょうの一行
25日、自衛隊の東富士演習場で射撃演習。世界遺産に向けられた実弾、やはりこの国はヘンだ。

2013/08/24 [Sat] 11:45:58 » E d i t
 またしても日本国民を愚弄する暴挙です。その内容を見てみましょう。

                       ◇=◇=◇
TPP年内妥結へ交渉推進…閣僚会合が声明
読売新聞 8月23日(金)20時32分配信


 【バンダルスリブガワン(ブルネイ)=辻本貴啓】日米など12か国が参加する環太平洋経済連携協定(TPP)交渉の閣僚会合は23日、年内の妥結に向けて今後の交渉を推進させることを盛り込んだ共同声明を発表し、閉幕した。

 甘利TPP相は閉幕後の記者会見で「(年内妥結には)参加国による相当な努力が必要」と述べ、各国の主張になお隔たりがあることを示した。10月にインドネシアで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)でのTPP首脳会合を重要な節目と位置づけ、詰めの交渉を進める。

 共同声明は、今回、特別に焦点を当てた分野として、関税撤廃、投資・サービス、金融サービス、政府調達、知的財産権の保護、競争、環境の7分野を挙げた。これらは交渉が難航している分野だ。声明では「労働、紛争処理なども議論した」と明記した。

最終更新:8月24日(土)0時18分
                         ◇=◇=◇

 この声明の内容は、7分野にわたる残された問題の処理を行い、年内に妥結を図ろうというものです。ということは、日本がTPPに参加することを前提にしたものにほかなりません。これは変です。

 政府は「交渉のなかで守るものは守る、主張すべきは主張する」から、大丈夫だと言い続けてきたではありませんか。しかも肝心のその交渉の内容も明らかにされていません。にもかかわらずTPP参加・妥結を前提にした声明に合意したのです。またしても国民を欺いているのです。

 ジュネーブで今年の4月に開かれた、核不拡散条約(NPT)再検討会議準備委員会で核兵器の非人道性を批判する共同声明が出され、80 ヶ国が賛同しましたが、このとき日本は賛成しませんでした。被爆国としてあるまじき行為だとして、被爆者をはじめ長崎市長など核兵器廃絶を求める人々から大きな批判が起きたのはご承知のとおりです。

 今回のTPPでは国内の合意のないまま、このNPT準備委員会の共同声明のときの対応とは全く逆のことをやったことになります。日本国内では農・水産業をはじめ多くの関係者や団体の説明はいまだにありません。ところがTPP参加妥結を前提とした「声明」には(報道を見る限り積極的に)OKを出したのです。これはもう暴挙としかいいようがありません。しんぶん赤旗は「売国的妥結 許されない」と厳しく指弾しています。

 日本政府の顔はどこに向いているのでしょうか。

★脈絡のないきょうの一行
福島第一原発の港湾内海水の放射性トリチウム(三重水素)の濃度が1週間で8~18倍に(東電)。これは汚染水流出の証明。それでも原発推進ですか、安倍さん。
政治問題 *  TB: 0  *  CM: 0  * top △ 
2013/08/21 [Wed] 16:21:45 » E d i t
 きょう21日、原子力規制委員会は東京電力福島第一原発で放射能汚染水がタンクから漏れた問題に関して、国際原子力事象評価尺度(INES)の「レベル3」(重大な異常事象)に相当すると発表しました。これは高濃度の汚染水が300トンと大量に漏れたことを重視して見解を示したものです。

 朝日新聞デジタル版は「漏れた量300トンに含まれる放射性物質は24兆ベクレルと推計される。規制委が、この推計値を踏まえINESに基づいて放射性物質の総放出量を計算すると、レベル3に該当するという。」(8月21日(水)配信)と述べているものの、24兆ベクレルというのがいかほどのものか想像できませんが、そうとう高レベルであることは間違いなさそうです。

 この数字に誤りはないのでしょうが、漏水対策が心配です。対策といっても二つあります。流れ出た汚染水の処理と、今後同じことが起きないようにする防御策です。現場にメディア関係者や一般人が調査のために入ることができませんから、東電や規制委員会の報告を結果として〝鵜呑み〟にしなければならないところに隔靴掻痒感は免れません。

 一部報道によれば、漏れた汚染水は海に流れ出たといいます。これはひどい。海に流れ出た放射能で魚が汚染されることは明らかだからです。周辺の漁協は漁を中止し生活に直結する問題になっています。

 汚染水を収納したタンクにはフタがついていなかったのでしょうか。もしなければ、降ってくる雨(特に今年は多い)で溢れることは想定できることです。それとも漏水の原因はタンクに穴が開いていたからでしょうか。まさか日本の技術で、タンクに穴が開いていたなど考えられません。さらに、汚染水が漏れていたことが分かった時点で、どういう対策を取ったのでしょうか。

 ことほどかように、(私の見落としかもしれませんが)漏水の原因と対策が伝わってきません。「漏れた量300トンに含まれる放射能レベルは24兆ベクレル」と言われても、「これは大変だ(重大な異常事象)」と思うのか、「たいしたことない」と考えるのか。率直に言って判断できません。

 もっと分からないのは、相変わらず汚染水が漏れたり、新たな放射性物質が生成されたり、自宅に帰れない人が15万人余もいるというのに、「原発事故は収束した」という政府見解がそのまま生きていることです。事実と違うことが、堂々とまかり通る日本の政治。国民が政治不信に陥るのは当然です。

 それにつけても、汚染水問題は早期に決着をつけてほしいものです。

★脈絡のないきょうの一行
夏の甲子園の決勝は、両校とも初進出の前橋育英と延岡学園。暑さを吹き飛ばしていい試合にしてほしい。

原発問題 *  TB: 0  *  CM: 0  * top △ 
2013/08/19 [Mon] 10:42:25 » E d i t
 やはり気になります。ケイタイ(ネット)依存症なる新たな〝習慣病〟についてです。先日、驚く光景を目にしました。(こんなことで驚いてはいけないのかもしれませんが)昼食を外でとったときのことです。

 そこは小さな中華屋さんでカウンターに8人程度が座れる小さな店です。ラーメンを頼んで間もなくして、隣に40歳前後の男性が座りました。彼は注文をした途端、ケイタイを使い始めました。その光景はどうということはないのですが、料理がきて食べ終わるまでの約20分間、ケイタイをずっといじくっていたのです。

 食べながらも動かしています。結局、来店から退店までケイタイを手から離したことは一度もありませんでした。しかもご丁寧に、代金を払ったあともケイタイを見ながら店を去っていきました。

 最近、電車の中のケイタイ通話はすっかり減りました。これはいいことです。しかし、座席に座っている一列の全員がケイタイを操作し、その前に立っている人も片手でつり革を握ったままケイタイを動かす光景は珍しくありません。ハンで押したようなこの光景は「右向け右」方式のあの時代を連想させイヤな気分になります。

 関西はどうなっているか知りませんが、関東の私鉄は「優先席」周辺にオレンジ色のつり革が設置され、「この附近では携帯電話の電源を切ってください」と注意書きがしてあります。車掌さんが車内アナウンスもします。にもかかわらず、その席に座ったとたんケイタイを動かし始める人が必ずいます。いや、車内アナウンスの最中であっても、お年寄りが目の前に立っていても席を譲ることなくケイタイを操作しています。

 きょうの毎日新聞に「ネット依存 付き合い方を考えよう」という社説が出ていました。中学、高校生のネット依存問題を取り上げていますが、10万人の回答者のうち8%がネット依存の疑いがあるといいます(厚労省調査)。この数字は軽視できません。対策が急がれます。

 人々がケイタイやスマホ、パソコンに熱中している間に、時代と社会にとって大事な問題が置きざりにされ、あの人たちの操作したい方向に動かされてしまうのでは、と考えるのは杞憂でしょうか。

★脈絡のないきょうの一行
陸上世界選手権の200mで、ボルトが3連覇。やはり超人。

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2013/08/17 [Sat] 03:52:58 » E d i t
 校内のいじめ問題で教育委員会の対応が批判されることをよく目にしますが、今回のこの問題もひどい。松江市教委が「はだしのゲン」に対して、閲覧禁止の措置をとっていたというのです。これは一種の検閲であり許しがたいものです。

 最近、実教出版社の歴史教科書の記述の一部に問題があるとして、東京都や神奈川県などが採用拒否を行いました。この教科書、国の検定をパスしているにもかかわらず、です。詳細は省きますが、同教科書は、「日の丸掲揚・君が代斉唱」について「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」と記述しており、これが問題だというのです。

 つまり、日の丸・君が代は公務員(教師)の義務であり、当然従うべきものであって「強制」うんぬんは当てはまらない、というのです。これはもう明らかな戦前回帰です。私たちは法案に反対しましたが、もともと「国旗・国歌法」が成立したとき、強制はしないという付帯がついていたはずです。ところが東京をはじめ教育現場では、魔女狩り的強制が行われてきたのです。

 大阪市では、歌っているかどうか管理職が教師の目の前まで行って確認するという人権侵害さえ起きています。そういう実情を指して「強制の動きがある」と実教出版社の教科書は事実を記述しているに過ぎません。それが不適切だというのが、都教委や神奈川県教委の見解です。同じように、今回の「はだしのゲン」の排除も露骨な介入といえます。前説が長くなりましたが、以下。

                         ◇=◇=◇
<はだしのゲン>松江市教委、貸し出し禁止要請「描写過激」
毎日新聞 8月16日(金)19時22分配信 【宮川佐知子、山田奈緒】


 漫画家の故中沢啓治さんが自らの被爆体験を基に描いた漫画「はだしのゲン」について、「描写が過激だ」として松江市教委が昨年12月、市内の全小中学校に教師の許可なく自由に閲覧できない閉架措置を求め、全校が応じていたことが分かった。児童生徒への貸し出し禁止も要請していた。出版している汐文社(ちょうぶんしゃ)(東京都)によると、学校現場でのこうした措置は聞いたことがないという。

 ゲンは1973年に連載が始まり、87年に第1部が完結。原爆被害を伝える作品として教育現場で広く活用され、約20カ国語に翻訳されている。

 松江市では昨年8月、市民の一部から「間違った歴史認識を植え付ける」として学校図書室から撤去を求める陳情が市議会に出された。同12月、不採択とされたが市教委が内容を改めて確認。「首を切ったり女性への性的な乱暴シーンが小中学生には過激」と判断し、その月の校長会でゲンを閉架措置とし、できるだけ貸し出さないよう口頭で求めた。

 現在、市内の小中学校49校のうち39校がゲン全10巻を保有しているが全て閉架措置が取られている。古川康徳・副教育長は「平和教育として非常に重要な教材。教員の指導で読んだり授業で使うのは問題ないが、過激なシーンを判断の付かない小中学生が自由に持ち出して見るのは不適切と判断した」と話す。

 これに対し、汐文社の政門(まさかど)一芳社長は「原爆の悲惨さを子供に知ってもらいたいと描かれた作品。閉架で風化しないか心配だ。こんな悲しいことはない」と訴えている。

 【「ゲン」を研究する京都精華大マンガ学部の吉村和真教授の話】作品が海外から注目されている中で市教委の判断は逆行している。ゲンは図書館や学校で初めて手にした人が多い。機会が失われる影響を考えてほしい。代わりにどんな方法で戦争や原爆の記憶を継承していくというのか。

 【教育評論家の尾木直樹さんの話】ネット社会の子供たちはもっと多くの過激な情報に触れており、市教委の判断は時代錯誤。「過激なシーン」の影響を心配するなら、作品とは関係なく、情報を読み解く能力を教えるべきだ。ゲンは世界に発信され、戦争や平和、原爆について考えさせる作品として、残虐な場面も含め国際的な評価が定着している。

★脈絡のないきょうの一行
いのちを賭して民主主義を守るエジプト市民。それを弾圧する軍事政権。どちらに理があるかは明らか。もう死者は出さないでほしい。
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2013/08/16 [Fri] 07:53:15 » E d i t
 終戦記念日のきのう、気になる報道が流れました。ホワイトカラー・エグゼンプション(残業代ゼロ法)を、賃金が一定の水準以上の労働者に実験的に導入することを政府が検討を始めたというものです。

 日本では現在、1週間の労働時間は40時間と定められています。したがって、それを超えた場合、企業は当該労働者に残業代を支払わなければなりません。ところがこのホワイトカラー・エグゼンプションは、労働時間の上限規制を除外するシステムです。つまり、何時間働かせても残業代の支払いは発生しないことになるのです。

 この制度を、年収800万円を超えるような課長級以上の社員、それも一部の大企業で特例的に認める方針で、経済産業省によると、トヨタ自動車や三菱重工業など数社が導入を検討しているといい、柔軟な働き方の実現で生産性向上を狙う(産経新聞)としています。

 これは危ない。なぜなら派遣法がそうでしたが、もともとは限られた業種だけにしか適用されていませんでした。しかし、いつの間にかすべての業種が派遣法適用OKになってしまったではありませんか。それと同じように、ホワイトカラー・エグゼンプションも一部の労働者(管理職)に適用するとしていますが、必ず全労働者に波及するであろうことは派遣法の経験則から容易に想像できるからです。

 この制度は2005年に経団連が提唱したことから始まっていますが、連合も含む労働組合の反撃によって断念したという経過があります。おそらくそれに〝学んだ〟のでしょう、今回の策動は実に巧妙です。新たな法律によってそれを導入するのではなく、「産業競争力強化法」なるものをつくって、先進的な取り組みを行う企業に対して規制緩和を特例的に認める制度にするというのです。

 この文脈を読み解いていくと、厚労省サイドからのテコ入れではなく経産省からの動きであるとみていいようです。新たな労働時間規制緩和の法律ではなく、産業競争力の名を借りて残業代の支払いを逃れようという、小賢しい役人の考えそうなことです。これを許せばどういうことが起きるか――。

 まず前述のように残業代が支払われなくなります。そして、長時間労働が慢性化することは明らかで、労働者の健康が損なわれ過労死が増加することになります。さらに、この制度は名前にあるようにホワイトカラーを対象にしていますが、とんでもない、前述のようにすべての労働者に広がるであろうことは自明です。

 このホワイトカラー・エグゼンプションの法案要綱が初めて諮問されたのは、2006年の第一次安倍内閣であったことを考えると、きな臭さはより強まるというものです。そして翌年、厚労大臣・舛添要一さんがこの呼称について「家庭団らん法としたいと」言ったときは、ひたすら噴飯ものだったことを記憶しています。

★脈絡のないきょうの一行
戦争への反省もなく、不戦にも言及しなかった「終戦の日」の安倍晋三首相。戦争好き人種だね。
2013/08/14 [Wed] 10:39:36 » E d i t
 小ブログでも紹介しましたが、昨日は沖縄国際大学に米軍のヘリが墜落して9年でした。いつ、なんどき空からヘリが落ちてくるかもしれないその恐怖は、推して余りあります。沖縄県民のみなさんの辛苦は、はかりしれません。

 なぜ日米両政府は「沖縄」にこだわり続けるのかについて、地元の新聞・沖縄タイムスが論評しました。米軍が沖縄に居座りつづける理由はない、というのがその結論ですが考えてみたいテーマです。以下。

                       ◇=◇=◇
日米「県内」に固執 沖国大米軍ヘリ墜落9年
沖縄タイムス 8月13日(火)10時51分配信


 米軍普天間飛行場所属のCH53ヘリが沖国大に墜落して13日で満9年を迎えた。在沖海兵隊の航空部隊の本拠地である同飛行場の機能について、県は「県外」への移設を求めるが、日米両政府は「県内」に固執し、長く平行線をたどる。一方、海兵隊の活動実態をみると、元来沖縄に居続けておらず、アジア太平洋の同盟国を巡回訓練する姿が浮かび上がる。沖縄にいることが「抑止力」とする主張は揺らぎ、幅広い選択肢がある実相がみえてくる。

 海兵隊が対外的に公表している情報だけをまとめても1月以降、アジアの同盟国と少なくとも7回合同訓練を繰り返している。

 二国間の軍事演習は、2月にタイで「コブラ・ゴールド」、3~4月で韓国と「フォール・イーグル」、4月はフィリピンで「バリカダン」、7~8月に豪州で「タリスマン・セイバー」をそれぞれ実施。6月にはマレーシアで9カ国が参加した多国間演習「カラット2013」を行った。

 オスプレイも昨年10月の配備以降、韓国、グアム、フィリピン、タイ、豪州へ派遣。海兵隊は「従来のCH46より行動範囲を広げ、太平洋全域に行く」と言う。航続距離が延びたオスプレイの登場によって、どこからでも訓練地に到着でき、沖縄を本拠地とする必然性が一つ弱まった。

 海兵隊の実戦部隊はアジア太平洋地域を巡回し、多国間の協力関係を築くことで「抑止力」を維持しているのが実態だ。「地理的優位性」のある沖縄にとどめ置かれているというのは実情からかけ離れている。

 そもそも海兵隊の部隊が海外展開する際、強襲揚陸艦ボノム・リシャールに乗って移動するのが基本。揚陸艦は佐世保基地(長崎県)が母港で、移動の迅速さだけを考えれば九州など西日本に本拠地を置く方が効率的とも思える。

 県幹部は、普天間の機能を県内に押し込める両政府の姿勢について「今沖縄に存在していることが理由になっている。にもかかわらず『抑止力』や『中国の脅威』など抽象的な言葉で語っている」と批判した。
                       ◇=◇=◇

★脈絡のないきょうの一行
「ブラック企業大賞」に社長が参議院議員になったワタミ。今度は「ブラック国会」になるね。
2013/08/12 [Mon] 11:01:08 » E d i t
 9日の長崎平和宣言も、田上富久長崎市長は政府批判を行い、核廃絶を訴えました。被爆者のこころを代弁し核兵器の非人道性を批判した田上市長に拍手です。これも長くなりますが、改めて目を通していただければさいわいです。以下。

                       ◇=◇=◇
平成25年長崎平和宣言

 68年前の今日、このまちの上空にアメリカの爆撃機が一発の原子爆弾を投下しました。熱線、爆風、放射線の威力は凄まじく、直後から起こった火災は一昼夜続きました。人々が暮らしていたまちは一瞬で廃墟となり、24万人の市民のうち15万人が傷つき、そのうち7万4千人の方々が命を奪われました。生き残った被爆者は、68年たった今もなお、放射線による白血病やがん発病への不安、そして深い心の傷を抱え続けています。

 このむごい兵器をつくったのは人間です。広島と長崎で、二度までも使ったのも人間です。核実験を繰り返し地球を汚染し続けているのも人間です。人間はこれまで数々の過ちを犯してきました。だからこそ忘れてはならない過去の誓いを、立ち返るべき原点を、折にふれ確かめなければなりません。

 日本政府に、被爆国としての原点に返ることを求めます。

 今年4月、ジュネーブで開催された核不拡散条約(NPT)再検討会議準備委員会で提出された核兵器の非人道性を訴える共同声明に、80か国が賛同しました。南アフリカなどの提案国は、わが国にも賛同の署名を求めました。

 しかし、日本政府は署名せず、世界の期待を裏切りました。人類はいかなる状況においても核兵器を使うべきではない、という文言が受け入れられないとすれば、核兵器の使用を状況によっては認めるという姿勢を日本政府は示したことになります。これは二度と、世界の誰にも被爆の経験をさせないという、被爆国としての原点に反します。

 インドとの原子力協定交渉の再開についても同じです。

 NPTに加盟せず核保有したインドへの原子力協力は、核兵器保有国をこれ以上増やさないためのルールを定めたNPTを形骸化することになります。NPTを脱退して核保有をめざす北朝鮮などの動きを正当化する口実を与え、朝鮮半島の非核化の妨げにもなります。

 日本政府には、被爆国としての原点に返ることを求めます。非核三原則の法制化への取り組み、北東アジア非核兵器地帯検討の呼びかけなど、被爆国としてのリーダーシップを具体的な行動に移すことを求めます。

 核兵器保有国には、NPTの中で核軍縮への誠実な努力義務が課されています。これは世界に対する約束です。

 2009年4月、アメリカのオバマ大統領はプラハで「核兵器のない世界」を目指す決意を示しました。今年6月にはベルリンで、「核兵器が存在する限り、私たちは真に安全ではない」と述べ、さらなる核軍縮に取り組むことを明らかにしました。被爆地はオバマ大統領の姿勢を支持します。

 しかし、世界には今も1万7千発以上の核弾頭が存在し、その90%以上がアメリカとロシアのものです。オバマ大統領、プーチン大統領、もっと早く、もっと大胆に核弾頭の削減に取り組んでください。「核兵器のない世界」を遠い夢とするのではなく、人間が早急に解決すべき課題として、核兵器の廃絶に取り組み、世界との約束を果たすべきです。

 核兵器のない世界の実現を、国のリーダーだけにまかせるのではなく、市民社会を構成する私たち一人ひとりにもできることがあります。

 「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにする」という日本国憲法前文には、平和を希求するという日本国民の固い決意がこめられています。かつて戦争が多くの人の命を奪い、心と体を深く傷つけた事実を、戦争がもたらした数々のむごい光景を、決して忘れない、決して繰り返さない、という平和希求の原点を忘れないためには、戦争体験、被爆体験を語り継ぐことが不可欠です。

 若い世代の皆さん、被爆者の声を聞いたことがありますか。「ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ、ノーモア・ウォー、ノーモア・ヒバクシャ」と叫ぶ声を。

 あなた方は被爆者の声を直接聞くことができる最後の世代です。68年前、原子雲の下で何があったのか。なぜ被爆者は未来のために身を削りながら核兵器廃絶を訴え続けるのか。被爆者の声に耳を傾けてみてください。そして、あなたが住む世界、あなたの子どもたちが生きる未来に核兵器が存在していいのか。考えてみてください。互いに話し合ってみてください。あなたたちこそが未来なのです。

 地域の市民としてできることもあります。わが国では自治体の90%近くが非核宣言をしています。非核宣言は、核兵器の犠牲者になることを拒み、平和を求める市民の決意を示すものです。宣言をした自治体でつくる日本非核宣言自治体協議会は今月、設立30周年を迎えました。皆さんが宣言を行動に移そうとするときは、協議会も、被爆地も、仲間として力をお貸しします。

 長崎では、今年11月、「第5回核兵器廃絶-地球市民集会ナガサキ」を開催します。市民の力で、核兵器廃絶を被爆地から世界へ発信します。

 東京電力福島第一原子力発電所の事故は、未だ収束せず、放射能の被害は拡大しています。多くの方々が平穏な日々を突然奪われたうえ、将来の見通しが立たない暮らしを強いられています。長崎は、福島の一日も早い復興を願い、応援していきます。

 先月、核兵器廃絶を訴え、被爆者援護の充実に力を尽くしてきた山口仙二さんが亡くなられました。被爆者はいよいよ少なくなり、平均年齢は78歳を超えました。高齢化する被爆者の援護の充実をあらためて求めます。

 原子爆弾により亡くなられた方々に心から哀悼の意を捧げ、広島市と協力して核兵器のない世界の実現に努力し続けることをここに宣言します。

 2013年(平成25年)8月9日
 長崎市長 田上 富久

★脈絡のないきょうの一行
山口から沖縄へオスプレイを強行配備。これだけ主権がないがしろにされても、アメリカに追随するのか。

2013/08/08 [Thu] 18:47:32 » E d i t
 改めて報告しようと思っていますが、今夜から槍ヶ岳登山にスタートです。しばらく留守にする関係でブログの〝ダブルヘッダー〟です。平和に関する問題です。

 またか、という思いを多くの国民と沖縄県民が抱いたことと思いますが、5日夕方、米軍のヘリがキャンプ・ハンセンの基地内に墜落し1人が死亡、3人が負傷しました。住宅から2キロ地点とはいえ、一歩間違えば大惨事になるところでした。

 今回の事故を起こした「HH60」というヘリが関連した事故は、本土復帰後の1972年以降、沖縄県内で12件あり去年3月にも、不時着する事故が起きたばかりだったといいます(沖縄防衛局)。

 米軍のヘリコプター事故は今回に限らず相次いでいます。2004年には宜野湾市にある「沖縄国際大学」の構内に大型輸送ヘリ「CH53」が墜落、米兵3人が重軽傷を負った事故は記憶に新しいところです。このときは市街地に墜落し、衝撃は大きなものがありました。

 この事件を考える集会で事故直後の映像を見たことがありますが、テレビ局のカメラを米軍は入れようとせずシャットアウトされました。あれはひどかった。明らかに報道規制であり、「米軍の事件に日本は関与するな」という強権そのものでした。今回は基地内の事件ということもあり、事故原因や経過など日本側に知らされないままフタをされる恐れは十分あります。

 今回の事故に対して、沖縄の各自治体の首長をはじめメディアは一斉に抗議の意思表示をしました。オスプレイの追加配備が強行されつつある中での事故だっただけに、その憤りは強いものがありました。この事故の影響で岩国のオスプレイは、結果として追加配備を済ませたもの以外は延期されることになりましたが、これは永久延期にしたうえ、すでに配備されているものは撤収せよといいたい。

 寄しくも、この事故が起きた8月5日の毎日新聞朝刊で、琉球新報の松永勝利社会部長が、「オスプレイ追加配備」問題について寄稿しています。この記事を読みながら、松永さんは遠慮がちに政府と大手メディアを批判していますが、その批判は本土に住む私たちに向けられているようで申し訳なく思ったものです。

 松永さんはいいます。「知事と41全市町村長が反対を表明し、県議会と全市町村議会が反対決議をしている中、新たな12機が3日から追加配備された。沖縄の民意をどこまで踏みにじれば気が済むのだろう。」(※注・追加配備は3日の2機のみにとどまっている)

 「辺野古移転も知事、県内全市町村長、県議会、全市町村議会が反対だ。(略)政府も大手メディアも沖縄の基地問題を『ひとごと』としてとらえてはいまいか。そのまなざしこそ、沖縄に過重な基地を置き続ける元凶に映ってしかたがない。」とも記述しています。

 私も同感です。政府は「沖縄の負担を軽くする」と口ではいいながら、新たな重い負担を押し付けています。それに対抗して縄県民と一緒に米軍基地撤去をたたかう、そんなまなざしこそが沖縄県民への励ましにとどまらず、私たちのいのちを守るたたかいなのではないでしょうか。重ねて、米軍は沖縄と日本から出ていけ!!

★脈絡のないきょうの一行
厚労省、「ブラック企業」取り締まり強化へ。久しぶりだなぁー政府方針を支持するのは。

2013/08/08 [Thu] 07:34:40 » E d i t
 6日の平和記念式典の松井一實広島市長のあいさつは、すばらしいものがありました。それに比べ、安倍晋三首相のそれが貧相だったこと。原発問題には触れずじまいでした。少し長くなりますが、松井市長のあいさつ全文を紹介しましょう。以下。

                         ◇=◇=◇
 「あの日」から68年目の朝が巡ってきました。

 1945年8月6日午前8時15分、一発の原子爆弾によりその全てを消し去られた家族がいます。「無事、男の子を出産して、家族みんなで祝っているちょうどその時、原爆が炸裂(さくれつ)。無情にも喜びと希望が、新しい『生命(いのち)』とともに一瞬にして消え去ってしまいました。」

 幼くして家族を奪われ、辛うじて生き延びた原爆孤児がいます。苦難と孤独、病に耐えながら生き、生涯を通じ家族を持てず、孤老となった被爆者。

「生きていてよかったと思うことは一度もなかった。」と長年にわたる塗炭(とたん)の苦しみを振り返り、深い傷跡は今も消えることはありません。

 生後8か月で被爆し、差別や偏見に苦しめられた女性もいます。その女性は、結婚はしたものの1か月後、被爆者健康手帳を持っていることを知った途端、優しかった義母に「『あんたー、被爆しとるんねー、被爆した嫁はいらん、すぐ出て行けー。』と離婚させられました。」放射線の恐怖は、時に、人間の醜さや残忍さを引き出し、謂(いわ)れのない風評によって、結婚や就職、出産という人生の節目節目で、多くの被爆者を苦しめてきました。

 無差別に罪もない多くの市民の命を奪い、人々の人生をも一変させ、また、終生にわたり心身を苛(さ いな)み続ける原爆は、非人道兵器の極みであり「絶対悪」です。原爆の地獄を知る被爆者は、その「絶対悪」に挑んできています。

 辛く厳しい境遇の中で、被爆者は、怒りや憎しみ、悲しみなど様々な感情と葛藤(かっとう)し続けてきました。後障害に苦しみ、「健康が欲しい。人並みの健康を下さい。」と何度も涙する中で、自らが悲惨な体験をしたからこそ、ほかの誰も「私のような残酷な目にあわせてはならない。」と考えるようになってきました。被爆当時14歳の男性は訴えます。「地球を愛し、人々を愛する気持ちを世界の人々が共有するならば戦争を避けることは決して夢ではない。」

 被爆者は平均年齢が78歳を超えた今も、平和への思いを訴え続け、世界の人々が、その思いを共有し、進むべき道を正しく選択するよう願っています。私たちは苦しみや悲しみを乗り越えてきた多くの被爆者の願いに応え、核兵器廃絶に取り組むための原動力とならねばなりません。

 そのために、広島市は、平和市長会議を構成する5,700を超える加盟都市とともに、国連や志を同じくするNGOなどと連携して、2020年までの核兵器廃絶をめざし、核兵器禁止条約の早期実現に全力を尽くします。

 世界の為政者の皆さん、いつまで、疑心暗鬼に陥っているのですか。威嚇によって国の安全を守り続けることができると思っているのですか。広島を訪れ、被爆者の思いに接し、過去にとらわれず人類の未来を見据えて、信頼と対話に基づく安全保障体制への転換を決断すべきではないですか。ヒロシマは、日本国憲法が掲げる崇高な平和主義を体現する地であると同時に、人類の進むべき道を示す地でもあります。また、北東アジアの平和と安定を考えるとき、北朝鮮の非核化と北東アジアにおける非核兵器地帯の創設に向けた関係国の更なる努力が不可欠です。

 今、核兵器の非人道性を踏まえ、その廃絶を訴える国が着実に増加してきています。また、米国のオバマ大統領は核兵器の追加削減交渉をロシアに呼び掛け、核軍縮の決意を表明しました。そうした中、日本政府が進めているインドとの原子力協定交渉は、良好な経済関係の構築に役立つとしても、核兵器を廃絶する上では障害となりかねません。ヒロシマは、日本政府が核兵器廃絶をめざす国々との連携を強化することを求めます。そして、来年春に広島で開催され る「軍縮・不拡散イニシアティブ」外相会合においては、NPT体制の堅持・強化を先導する役割を果たしていただきたい。また、国内外の被爆者の高齢化は着実に進んでいます。被爆者や黒い雨体験者の実態に応じた支援策の充実や「黒い雨降雨地域」の拡大を引き続き要請します。

 この夏も、東日本では大震災や原発事故の影響に苦しみながら故郷の再生に向けた懸命な努力が続いています。復興の困難を知る広島市民は被災者の皆さんの思いに寄り添い、応援し続けます。そして、日本政府が国民の暮らしと安全を最優先にした責任あるエネルギー政策を早期に構築し、実行することを強く求めます。

 私たちは、改めてここに68年間の先人の努力に思いを致し、「絶対悪」である核兵器の廃絶と平和な世 界の実現に向け力を尽くすことを誓い、原爆犠牲者の御霊に心から哀悼の誠を捧げます。

 平成25年(2013年)8月6日
 広島市長 松井 一實

★脈絡のないきょうの一行
ガソリン、5週連続値上がり。くらしが軋み始めている。

2013/08/06 [Tue] 10:28:27 » E d i t
 あれから68年。「ノーモア・ヒロシマ」の声は世界に届いているのでしょうか。

 私が生まれて初めて街頭で署名活動に立ったのは、高校生のときでした。仲間たちと一緒に画板を首から吊るして、ボールペンをもってニキビ顔の少年が「核兵器廃絶」を必死に訴えました。場所は国鉄(当時)中央線の御茶ノ水駅前。あれからもう50年余が過ぎたことになります。

 核と人類は共存できない――この当たり前の事実をどれだけの人たちが共通認識としているのか。他の兵器と違って核兵器は一度使われたら人類が滅亡するであろうことは、容易に想像できることです。「あのとき反対しておけばよかった」では済まされない、深刻な問題を内包しています。

 だから、世界で一番初めに核兵器が使われた日本はその危険なものをなくす運動の先頭に立つ義務を負っているのです。しかしこの国の為政者は、相変わらず「核の傘」論を主張しつづけ、アメリカに寄り添いつづけています。これはもう一種の「核パラサイト」です。

 その「核パラサイト」ぶりは、原発においても〝発揮〟しています。未だに汚染水を垂れ流しつづけているにもかかわらず、「福島第一原発事故は収束した」と言い続ける態度。放射能汚染により、未だに自宅に戻れない人が15万人を超えるというのに、原発を海外に売りつけようとするその態度。「あの原発事故で死んだ人はいない」と言い放つ、非常識的無責任さ。これはもう明らかな「核」寄生虫、いや核中毒です。

 あの人たちが「核廃絶」を口に出せない理由は、ここにあるのです。核兵器廃絶を言えば、原発反対を言わないことには辻褄が合わなくなくなるからです。「原発ノー」と「核兵器廃絶」は表裏の関係にあります。だから、よくよく観察してみてください。原発を推進しようとする人は、必ずといってよいほど核兵器廃絶に反対しています。政治家や財界人だけでなく、あなたの周りにもそういう人がいませんか?

 もっと嫌みな言い方をしましょう。核兵器廃絶を願う人に、原発賛成・推進者はいません。

 私は核兵器をなくそうといい続け、行動し始めて50年。その間、遅々としていますが核兵器をなくそうという機運は世界にひろがりつつあります。それを拠り所に、愚公の精神のようにいつかは山を動かす日(核廃絶)が来ることを信じて、きょうは御茶ノ水駅前でなく神保町交差点ですが、18:00から宣伝行動を行います。あなたもぜひ、ご参加を。

★脈絡のないきょうの一行
東京で盗まれたルノワールの絵が、イギリスにおいて1億5000万円で落札。犯罪もグローバル化か。
2013/08/05 [Mon] 10:15:07 » E d i t
 7月31日の時事通信のネット配信によると、12年度の震災復興予算のうち、3兆4000億円が未執行になり、その一部が繰り越されているといいます。この予算は国家公務員の賃金を引き下げ、今年から始まった「復興税」が充てられており、予算が余ったのならとりあえず国家公務員に返金しろ、といいたい。

 もう少し中身をみてみましょう。2012年度の復興予算は9兆7402億円。このうち年度内(2012年4月1日から2013年3月31日)未執行はなんと35.2%、3兆4270億円に上っています。復興庁は余った分を13年度に繰り越すなどしていますが、釈然としません。

 なぜなら、この財源は国家公務員の賃金を引き下げ、今年1月から復興税として国民が納めているものだからです。残ったのであれば、返すのが本筋なのではないでしょうか。

 なぜ予算が余ったのか、復興庁は被災地の復興事業が進んでいないことをあげています。その原因として、建設資材と作業員の不足で事業が停滞したこと、地元住民の合意形成に時間がかかったことなどを挙げているといいます。

 この話どうもヘンです。被災地では仕事が見つからなくて苦労している人がたくさんいるという報道があります。作業員の不足は信じられません。建設資材も、どういうものが不足しているのかの発表がなく、これも何やら変です。不足しているのは鉄骨でしょうか、生コンでしょうか、それとも材木でしょうか。

 予算が余っている最大の理由は、たとえば除染など原発事故による作業の費用が、最終的には東京電力に請求することになっていることにあるのではないか、と私はみています。つまり作業が進めば進む(予算が消化される)ほど、東電の後年度負担が大きくなるのです。それを抑えるために、作業を進めないのではないかという勘繰りも働きます。これは実に分かりやすい。

 予算が余ったのは12年度だけでなく、11年度も同じでした。11年度は総額14兆9243億円のうち、実際に執行したのは60.6%の9兆514億円で、約4割が使われずに残ったといいます。その余ったものが、とんでもないところに流用されたのはご存知のとおりです。災害被災者を〝食い物〟にするこの行為、許されません。

 この予算を使ういい方法があります。被災者のみなさんが要求している失った家屋などの公的支援です。現在の制度では、最高300万円までが受けられることになっていますが、これをとりあえず500万円まで引き上げることです。それが実現すれば被災者の皆さんは、少しでも元気になりますし、予算を消化することもできます。

 それができないのであれば、財源として集めたカネを公務員と国民に返すべきです。

★脈絡のないきょうの一行
深刻な東電福島第一原発の汚染水漏れ。政府は「原発事故収拾」発言を取り消すべし。

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