温暖化で南極の海氷面積が増加しているという。あれ、れ、のれ、だ。
2013/04/04
日銀、「量的・質的金融緩和」を追加。どこまでつづく泥濘(ぬかるみ)ぞ。
2013/04/22
いよいよTPP協議参加へ。日本国民生活破壊への道を止めること、まだ間に合う。
2013/04/23
中国四川省の大地震、「復旧・救出が遅れ」の報道。72時間の区切りが迫るなか、心配だ。
2013/04/24
プロ野球選手727人の平均年俸、2年連続で減(労組日本プロ野球選手会発表)。それでも平均3766万円は高い、それとも安い?
2013/04/25
てんかん症の子ども(運転手)に薬を飲ませることを放置した親にも交通事故の賠償責任の判決。被害が大きく社会問題になったが、見せしめ的でちと厳しすぎる気もするが……。
2013/04/26
「活字文化議員連盟」が、新聞・雑誌の消費税軽減税率適用に向けて活動を開始。消費税増税に役割果した新聞へのご褒美かい?
2013/04/27
4ヶ月で5人。政権交代後の死刑執行数。そのスピードに他の政策も含めて残忍さが浮かび上がる。
2013/04/29
連休前半で山の遭難相次ぐ。この季節、山の雪は緩む。注意しすぎるほどの注意が肝要。
2013/04/30
韓国国会、日本の閣僚や国会議員の靖国参拝に対して糾弾決議。安倍内閣への危機感の表れ。
★脈絡のないきょうの一行
公明党、大阪市長問責決議に一転して反対。是是非非、党利党略のこの党ひどいね。
産経新聞とFNN(フジ系列)は世論調査を行っています。「橋下氏の慰安婦発言を女性の79・3%が『不適切だ』と回答。とくに風俗業活用発言は女性の82・4%が嫌悪感を示した。女性の支持離れは明らかだ。」としています。風俗業活用問題に対する反応は、当然の数字といえます。それだけ橋下氏が、女性蔑視を行った反映でもあります。
東京聯合ニュースは「橋下氏がまた妄言『慰安婦証言の信ぴょう性に疑問』」と、「妄言」という表現で厳しく批判しています。また、ソウル聯合ニュースは「『米国だけに謝罪』 韓国与野党が橋下氏を糾弾」という見出しを立てて、韓国与野党の声を特集しています。たしかに橋下氏はアメリカへの発言は撤回したものの、韓国女性の元従軍慰安婦問題には触れていません。こちらは嘘をつくのではなく、無視したのです。この人にもアメリカ追従の姿を見ることができます。
日経新聞は28日のウェブで海外記者の意見を掲載しています。一つだけ紹介しましょう。「韓国のネットメディアJPニュース記者、李至鎬さん(26)は「『各国も戦場で女性を利用した』と他国の話を持ち出したのは残念。(日本の責任という)論点を回避している」と指摘。強制連行の有無を巡っても『明言せず逃げた。第三者的に語っている』と不満そうだった。」
この意見、的を射ていると思います。橋下市長は日本だけでなく他の国も〝慰安婦〟を利用してきた、と、しきりに強調してきました。しかし、それが間違いであったことは触れていないのです。いわば当然視しているわけで、だから在沖米軍に「風俗業の活用」を進言したのです。この問題について明確な反省がない限り、米軍への「進言撤回」は信用できません。
朝日新聞は29日付で、橋下市長の誤報発言について大阪本社の社会部長名で、誤報はなかったと検証結果を報道。毎日新聞は本日付(東京版)で、大阪編集局長名による「橋下氏に反論する」を掲載し厳しく批判しています。
大阪市議会は橋下市長への問責決議を可決する見通しで、これには市長に協力してきた公明党も賛成する方向だそうです。世論の動向は、27日の記者会見を節目に一気に橋下市長の墓穴を広げる結果となりました。これは当然の帰結であり、「橋下体制」は参議院選挙を待たずして崩壊することになりそうです。人権や民主主義に背を向ける者の末路の哀れさを、しっかり記憶しておきたいものです。
★脈絡のないきょうの一行
ミャンマーにはODAで大盤振る舞い、国民には生活保護切り下げ。本末転倒政治、許せない。
あれは中曽根内閣の頃だったでしょうか、「私は 嘘は申しません と 嘘をつき」という川柳が流行ったことがあります。それを越えたのが一昨日の橋下徹大阪市長の記者会見、いや〝恥の独演会〟でした。全てを批判するとなると相当の紙数を必要としますので、冒頭の部分についてのみ触れてみます。
その場で配布された資料の全文を読ませていただきました。言っていることと、やっていることのギャップの大きさにあきれ果てるとともに、それが作戦かもしれませんが、「この人メンタル面で大丈夫なのか」という心配さえ抱かせました。以下、具体的にみてみましょう。
冒頭、「私の拠(よ)って立つ理念と価値観」について語っています。いやはや、最初からコケました。「私は、21世紀の人類が到達した普遍的価値、すなわち、基本的人権、自由と平等、民主主義の理念を最も重視しています。また、憲法の本質は、恣意(しい)に流れがちな国家権力を拘束する法の支配によって、国民の自由と権利を保障することに眼目があると考えており、極めてオーソドックスな立憲主義の立場を採(と)る者です。」と述べています。
この数行だけで、彼がやってきたこととこの場で言っていることの落差を、少なくない人々が感じ取ったはずです。あなたは、この人が「基本的人権」を守っていると思いますか? たとえば教師への君が代・日の丸の強制で、本当に歌っているかを確認するためすぐそばまで寄って行くというそれは、基本的人権をないがしろにする行為なのではないでしょうか。
あなたはこの人が「民主主義の理念をもっとも重視している」人に見えますか? 市長選挙で敵対した大阪市職労を目の敵にして、思想調査を行ったのは誰だったのでしょうか。その行為が不当労働行為に当たる、と労働委員会で認定されたにもかかわらず、その決定を不服として中労委に再審査を申し立てたのは誰だったのでしょうか。その行為は民主主義を最も軽視している人、にしか映りません。
「憲法の本質は、恣意(しい)に流れがちな国家権力を拘束する法の支配によって、国民の自由と権利を保障することに眼目がある」のはその通りです。憲法は権力の暴走を食い止めるための決め事です。だから、99条は「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」とうたっているのです。
つまり日本の憲法は、憲法遵守義務を権力者に課しているのです。ところで、橋下徹さんはどうでしょうか。説明するといわゆる〝胸くそが悪くなる〟現象に陥りますので、敢えて申し上げません。この人が憲法を守っているとは考えらないからです。
自分が法律に違背していることを、あたかも履行しているかのように〝堂々と〟述べるその「度胸」に、『ウソも百回言えば本当になる』と豪語したというヒトラーとオーバーラップします。とりあえず冒頭部分の批判をしましたが、この会見を内外のメディアはどう見ているのか、以下、みてみましょう。(次回につづく)
★脈絡のないきょうの一行
明日、千代田区一番町のカスケードホールで第22回千代田平和集会。講演は一水会顧問の鈴木邦男さん。憲法問題で語ります。ぜひご参加を。
きょうは59回目の「ビキニデー」。原爆も原発も人類とは共存できない。即刻廃棄を。
2013/03/10
改憲へ動きだした安倍晋三首相。9条守る全面対決だ。
2013/03/11
大震災から2年。忘れない、忘れてはならない。
2013/03/12
偽装請負問題で東電福島第一原発の作業員確保が困難に(朝日新聞ウェブ)。派遣法の弱点が露呈した。
2013/03/13
生活保護受給者数、昨年の12月時点で215万1165人となり記録を更新。貧困列島ニッポン。
2013/03/14
ニューヨークダウ、7営業日連続で最高値を更新。バブルでなきゃいいけどね。
2013/03/15
政府のTPP試算、農業部門で3兆円減。それでも参加強行か。
2013/03/18
TPP参加について堂々と公約違反の自民党。公約違反で潰れた民主党と同じ道を歩むのか。
2013/03/19
南海トラフ地震で950万人が避難(内閣府)。この推測に原発事故は入っていない。画竜点睛を欠く。
2013/03/22
オウム真理教事件の公判で、死刑囚に証言をさせるかどうかが議論に。死刑囚の人権もあり難しい問題だが、本質が不明のままのこの事件、非公開でもさせるべきか。
2013/03/25
キプロスの金融騒動、ドイツは国民の大半がユーロ圏への波及の危機感を抱いているというが、止められるか。
2013/03/26
さいたま市でも保育園に入所できず不服申し立て。行政の貧困へのこの反撃、支持する。
★脈絡のないきょうの一行
「マイナンバー制」衆議院を通過。これに「秘密保全法」が加われば、国民監視体制の完結。ひどいね。
あす、関東地方で大雪のおそれ。またまた麻痺するのか。慣れているとはいえ札幌に見習いたいもの。
2013/02/06
JR東、首都圏の雪対策で早朝から間引き運転。結果、逆に大混乱。何やってるのかね。
2013/02/08
歌舞伎界の大物が立て続けに物故。銀座の歌舞伎座を壊した祟りとかいう噂があるらしいが……。
2013/02/11
パソコン遠隔操作の犯人逮捕。いくらなんでも今回は誤逮捕じゃないでしょうね。
2013/02/13
北朝鮮の核実験、断じて許されない。同様にアメリカなどの核実験も厳しく批判してほしいね、メディアさん。
2013/02/14
日本人2人の死亡を含むグアムの殺傷事件、何やら秋葉原の事件に似てきた。世界の若者は病んでいるのか。
2013/02/15
パソコン遠隔操作の容疑者、いまなお否認。ケイサツは大丈夫かなー。
2013/02/18
おいおい、またかよ。銀行株や証券株が上がるのは、バブルの予兆ではないのかい。危!
2013/02/20
3人の死刑囚に死刑執行。法的に可能とはいえ、砂を噛むような気分だ。
2013/02/22
選挙制度問題、いよいよ動き出した。小選挙区制廃止を大前提にすべきだ。
2013/02/27
TPP参加へ傾斜強まる。国民のいのちとくらしにかかわるTPP参加、許してならない。
2013/02/28
先の総選挙で「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」というポスターを張り出した山形県出身の自民党議員。これは明らかな公約。ウソつかないでしょうね。
★脈絡のないきょうの一行
韓国人元「慰安婦」、橋下大阪市長との面談を拒否。政治利用されるだけの面談、拒否は当然。
私の周りにも80歳を超えた人が何人かいますが、この先輩たちも含めて「生きる」ということと、「元気でありつづける」ことの両立の素晴らしさを、今回の偉業に教えてもらったような気がします。それにつけても、「登るため」に心臓手術を行うなど超人的です。「そこまでやるか」という気がしないではありませんが、やはりすごい。
三浦雄一郎さん、おめでとうございます。そして、ありがとうございました。以下、毎日新聞のウェブから。
◇=◇=◇
<エベレスト登頂成功…史上最高齢80歳で>
毎日新聞 5月23日(木)12時28分配信
冒険家でプロスキーヤーの三浦雄一郎さん(80)が23日午前9時(日本時間同午後0時15分)、史上最高齢となる80歳での世界最高峰エベレスト(中国名チョモランマ、標高8848メートル)への登頂に成功した。
三浦さんの東京事務所(東京都渋谷区)に連絡が入った。三浦さんは衛星電話を通じて「世界最高の気分。人生でこれ以上ない気分。80歳でもまだまだいける」と喜びを語った。
これまでの最高齢登頂記録は、2008年5月25日に成功したネパール人男性の76歳。三浦さんは03年に70歳で、08年5月26日には75歳で登頂に成功しており、今回が3回目の登頂。三浦さんのアタック隊は日本時間の23日早朝、標高8500メートル付近の最終キャンプを出発、最終アタックを開始していた。
08年の登頂に成功した直後から三浦さんは80歳での登頂を模索。76歳だった09年に札幌市内のスキー場で事故に遭い、大腿(だいたい)骨の付け根や骨盤を骨折したが、リハビリに努めて克服した。昨年10月に今回の登頂計画を表明してからは、持病の不整脈を抑えるために同11月と今年1月の2度にわたり、心臓手術を実施して臨んだ。
三浦さんは1932年、青森市生まれ。66年に富士山をスキーで直滑降。70年にはエベレストの8000メートル地点から滑降するなど85年までに世界七大陸最高峰のスキー滑降に成功している。【岸本悠】
◇=◇=◇
★脈絡のないきょうの一行
中国製造業の景況下降線の影響で、日本の株価が1000円近くダウン。やはりねー……。
2013/01/01
日本の人口、この1年で21万人の減(毎日新聞)。くらしにくさの反映か。
2013/01/03
心配したとおり、悪天候でまたしても山の遭難。生きて帰ってきてほしい。
2013/01/04
箱根駅伝、日体大が30年ぶりの総合優勝。予選から這い上がっての栄冠。おめでとう。
2013/01/07
米国のスターレッジャー紙に、「日本軍の『従軍慰安婦』の強制はなかった」という意見広告が掲載。これに安倍首相が賛同。こういう人に首相を任せておいていいの?
2013/01/08
安倍さん、防衛費を11年ぶりに増額(読売新聞ウェブ)だってさ。らしいね。
2013/01/09
JAL、ボストン国際空港で最新鋭機の燃料漏れ。人減らしによる整備の手抜きじゃないでしょうね。
2013/01/11
緊急経済対策と称して10兆円を投入。よく聞いてみると投資先はほとんどが公共事業。バラマキじゃん。
2013/01/15
茂木敏充経済産業相、15日の閣議後会見で原発輸出推進発言。海外への被害拡大に意欲だね。
2013/01/13
政府、先島(さきしま)諸島に航空自衛隊戦闘機部隊の配備を計画。尖閣諸島の警戒監視強化というが……。
2013/01/11
生活保護基準の切り下げに動き出した政府。「社会保障と税の一体改革」の正体はこれだ。
2013/01/23
生きて帰ってきてほしいという〝アルジェの願い〟は崩れた。これが戦争なんだ。戦争はダメなんだ。
2013/01/24
アルジェの人質事件のカゲで生活保護基準切り下げ、着々と。その手口は相変わらずだ。
2013/01/25
東証株価「1万800円台回復」の速報。バブルじゃないのかい?
★脈絡のないきょうの一行
アメリカ・オクラホマ州などの巨大竜巻、大きな被害に。竜巻の予報体制はかなり進んでいるはずだが……。
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維新との選挙協力解消=みんな代表が明言
時事通信 5月19日(日)14時24分配信
みんなの党の渡辺喜美代表は19日、都内で記者団に対し、日本維新の会との参院選での選挙協力について、「解消せざるを得ない。もう関係を断ち切る」と表明した。維新の橋下徹共同代表(大阪市長)の従軍慰安婦問題などをめぐる発言を受け、みんなは17日に選挙協力の「凍結」を決めていたが、維新側に発言を撤回する意思がないと判断、解消に踏み切ることにした。
みんなは維新側に対し、橋下氏が在沖縄米軍に風俗業利用を勧めた発言の撤回などを求めていたが、橋下氏や松井一郎幹事長(大阪府知事)は「発言に誤解がある」などとして撤回はしていない。こうした対応について、渡辺氏は「常軌を逸している。言い訳を百万回繰り返しても国民は理解しない」と批判した。
◇=◇=◇
みんなの党は慰安婦(行為)を容認する橋下共同代表と同じ考えであると思われることを嫌い、選挙協力解消を打ち出したのでしょうが、これはある意味見識です。発言を撤回もしなければ、責任を取ろうともしない橋下氏への批判は日々、強まっています。このままでは、みんなの党も巻き込まれる怖れがあり、それを回避する措置といえます。
同時に渡辺代表が「関係を断ち切る」という表現をしたことも重要です。いわゆる袂を分かつ、ということになるわけで日本維新の会がいっそう孤立することになります。四面楚歌に置かれた橋下代表、起死回生を狙って日本外国特派員協会で記者会見を行うとしています。
そのお手並みを拝見したいものですが、誤解を恐れずに申し上げれば、その日(27日)までこの政党が存続しているかどうか、疑問ではあります。いや、恥を世界に晒すことになるわけですから、その前に消え去ってほしいものです。ハシモトならぬハジモトにならぬようにすることこそが、「国益」だと思うからです。
日本維新の会内部にも矛盾があります。共同代表の石原慎太郎氏と橋下徹氏の間で、先の戦争が侵略であったかどうかについて見解が違っています。これは歴史観が違っているわけで、その二人が代表を務めていることは政党としていかがなものでしょうか。しかもその歴史観は、日本にとってきわめて重要な問題です。
「日本維新の会」、すでに賞味期限を過ぎてしまい梅雨の季節を前にして腐臭を感じるのは私だけでしょうか。
★脈絡のないきょうの一行
日本維新の会、参議院選挙公約原案にTPP容認、天皇元首化、道州制導入などを明記。自民党と同じだね。
以下、毎日新聞ウェブ。
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<橋下氏>「大誤報をやられた」 メディアの報道批判
毎日新聞 5月17日(金)22時15分配信
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は17日、従軍慰安婦制度が「当時は必要だった」とする自らの発言を巡り、「大誤報をやられた」とメディアの報道を批判した。「僕は慰安婦を容認したことは一度もない。メディアは一文だけ聞いて、そこだけ取る。(誤解されたのであれば)日本人の読解力不足だ」とも語り、正式な記者会見以外の取材を今後拒否する意向を示した。
橋下氏は市役所で記者団に、発言について「必要だったから(世界各国の軍が)皆やってたんでしょ。(自分が)必要と認めたわけではない」と説明。「文脈をきちっと取って報道するのが皆さんの役目だ。『一言一句チェックしろ』というなら(取材対応を)やめます」と話した。
一連の報道について橋下氏は、最初の発言の翌日の14日、「(記事は)比較的正確に引用してくれていた」「フェアに出している」などとツイッターに書き込み、毎日新聞が掲載した一問一答について「ある意味全て」と評価。その後も「いろんな報道の仕方は、報道の自由だから仕方ない」と語っていた。
また、日米関係への影響については「何もない。本当に信頼関係があるなら、全然違うことに関しては『違う』と言わないといけない」と否定。「沖縄の占領中、(米兵が)沖縄の女性を性のはけ口として活用したのは事実だ。沖縄県民の人権が蹂躙(じゅうりん)されているような現況について直視すべきだ」と、米政府の批判に改めて反論した。一方、維新幹事長の松井一郎大阪府知事は17日、「そういう形でコメントを(米政府が)出していること自体マイナスだろう」と記者団に影響を認めた。【村上尊一、津久井達】
◇=◇=◇
いよいよメディアへの悪口雑言になってきました。この人にとって、自分の主張を批判するモノは全て「大誤報」なのでしょう。今回の発言によって墓穴はだんだん大きくなってきました。こういう人との〝おつきあい〟はやめて、しっかり葬り去ってあげるのがメディアの役割ではないでしょうか。
★脈絡のないきょうの一行
80歳の三浦雄一郎さん、エベレスト山頂に向けて出発。ぜひ成功させてほしい。
その原因が分かったのは事件が起きて10年ほど経ったとき、「私はあの事件で、電車に乗るのが怖くなったのよね」と彼女がポツリともらしたその一言でした。親である私たちは全く気づきませんでした。娘には申し訳ないことをしたと今でも思っています。
そんな苦しみを背負いながら、その苦しみに抵抗するかのように仕事に没していったようです。店長の仕事は大変です。バイトのやりくり、突然休んだ人の穴埋め、商品の注文から売上金の管理など、サービス残業は日常的で開店から閉店まで長時間働いたこともあります。店のオーナーの息子が店長を引き継ぐことになり、彼女は自ら身を引いたのです。
その娘、「私は結婚する気がない」といいます。なぜかと問えば一言、「気疲れして面倒くさいから」だそうです。最近の若者は結婚をあまり意識していないようですが、そういう側面がないわけでもなさそうです。息子は結婚する気はあるのですが、相手が見つからない。どうも、私たち夫婦が孫の顔を見るのはずっと先のようです(笑)。
彼女が辞めるというので、かつてアルバイトなどで一緒に働いた人たちが「送別会」を開いてくれたそうです。娘のブログによると、26人もの人たちが集まりそれぞれの思いを書き綴ったアルバムがプレゼントされました。そこには「店長のすごさに学んだ」ことなどが縷々、書かれています。高校生だった子たちも大学生や社会人になり、活躍しているといいます。
売り上げを伸ばすためにハッパをかけまくるでけだったのだろう、と思っていましたが、彼女は若い人たちに慕われてきたのです。それは父としての私の自慢でもあります。
久しぶりに家族が全員そろいましたが、「親と子の関係」はいつまでも親子なんだな、と妙な感慨にとらわれていました。うまい日本酒を酌み交わしながら、昔話に花を咲かせていても、説明不要の安堵の空気が流れていました。
かみさん姉妹は認知の入った97歳になる寝たきり状態の母親の面倒をみていますが、60歳を超えても97歳からみれば、かみさんは子どもなのです。いつまでも子どもなのです。
そういえば、私は子どもたちに「親孝行など必要ない」と言いつづけてきました。この子たちが幼い頃、「この子たちのためにも頑張らなくては」と励ましをくれたからです。その意味において、それは子らが意識しなくても親孝行でした。「子どもは小学校に入る前に親孝行を終えている」――これは私の持論です。
★脈絡のないきょうの一行
慰安婦問題の発言責任で、日本維新の会の西村真悟衆院議員離党を表明。しかし同党は除名を検討中だという。国民の目をそらすヤラセだね、こりゃ。西村さん、議員も辞めるんだろうなー、当然。
「全員集合」の理由(わけ)は、息子の引っ越し祝いと、娘の再就職祝い。1回で済ませられる分、親としては楽。全員が集まったのは3、4年前の正月ですから久しぶりのことでした。近くに住んでいながら、家族がそろうことがなかなかないというのも珍しいかもしれませんが、仕事柄そうなってしまったようです。
集まった場所は、もう私たちにはかなりきついのですが「しゃぶしゃぶ食べ放題」の店。子どもたちのことを考えて選んだのですが、大正解。その勢いに押されて親のほうもがんばって食べました。面白かったのは、そのときの会話。親の知らない子どもたちのことが出てきました。
息子の話しですが、中学生のとき社会科の先生の胸ぐらをつかんで抗議したことがあるといいます。原因は何かというと、改憲問題だったといいます。その教師は、授業のなかで「個人的だが9条は変えるべきだ」という発言をしたといいます。彼はこれが気に食わなかったらしい。
「あんたが勝手に9条を変えたいと思っているのは構わない。しかし教師が生徒に与える影響は大きいんだから、授業のなかでそういうことを言うべきではない。授業ではなく他のところで言え」とやったらしいのです。中学2年のときだったといいますから、自分の思いの持って行き場がなく、教師の胸ぐらをつかんだのでしょう。
この息子、小学生のときもありました。天安門事件が起きたときですが、担任の教師は「だから共産党(政権)は怖い」ということを言ったそうです。これに彼は反論しました。「中国の共産党と日本の共産党はちがう。それを一緒にして悪口を言うのはおかしい」と。クラスのなかでこれに同調した子が一人だけいたそうです。
この話しは本人から聞いていましたので私は知っていました。「日本の共産党と中国の共産党は違う」という話しは私がしたもので、親の責任を感じたものです。それにつけても、そのあとの学校の対応がお粗末でした。かみさんが学校に呼び出されて「お子さんは、集団生活になじまない。その種の施設に入れてはどうか」という打診があったのです。それもご丁寧に施設の名前と場所も含めて。
この問題だけでなく、息子は授業中にいろいろな質問を連発。結果、授業が遅れるという現象が起きて教師を困らせたようです。そこで、「転校」させようと考えたフシがあります。もちろん、私たち親はきっぱり断りました。
娘のほうも仕事一筋でやってきており、心配ではありました。某コーヒー・フランチャイズの店長をつとめ、13年になります。その前のバイト時代を含めると17年になるといいますから長い。彼女が店長になってから新商品が出るたびに、全国1、2位の売り上げを競っていました。西武池袋線・石神井公園駅前の小さな店ですが、どうもすごいことらしいのです。(次回につづく)
★脈絡のないきょうの一行
従軍慰安婦必要論を説いた橋下大阪市長発言を、安倍首相否定せず(しんぶん赤旗)。さもあらん。
これもひどい。「銃弾が飛び交う中で命をかけて走っていく時、精神的に高ぶっている集団に休息をさせてあげようと思ったら、慰安婦制度が必要なのは誰でもわかる」。そのうえで「日本がレイプ国家だと見られてしまっているところが一番問題」(毎日新聞)にいたっては、この人の人権感覚や彼が大好きな「道徳観」を疑ってしまいます。いや、もともとそういう人なのです。
以前、週刊誌で彼の女性問題が取り上げられたことがあります。維新の会を立ち上げる前のことですが、飲食店(いわゆるクラブ)の女性と性的関係があったことを暴露したものです。そのとき私はこの人に対して「人権感覚のない人」と批判しましたが、同じことが繰り返されたのです。
いや、見方を変えれば今回の発言はあのときの事件の〝自己弁護〟だったのかもしれません。自分を「銃弾の飛び交う中で走っている兵士」に見立て、クラブの女性との性的関係を正当化してみせているのです。
何故このようなことが白昼堂々と、しかも得々と臆面もなく発言できるのでしょうか。これは「個人の問題」として片づけられません。彼は日本維新の会という政党の共同代表であり、公人だからです。こういう発言がなされる背景に、私はメディアの責任もあると思っています。
メディアは、大阪維新の会が生まれたときから、橋下さんのことを無批判に持ち上げてきました。それは大阪市民と府民を動かし橋下さんを知事にし、今度は市長にしました。彼は市長になったとたん、市長選挙時に「橋下市長誕生は危険だ」と対抗した大阪市の労働組合弾圧に乗り出しました。自分に反対するものには容赦しない、幼児性がそこには伺われます。
この事件は、不当労働行為として現在中労委の場に審理が移っていますが、弁護士出身とは思えない法律無視のその姿勢は批判されるべきでした。しかし、メディアは〝二人三脚〟と思いたくなるほど、スルーしました。そして、あの週刊誌の女性問題報道です。
これもまた、「個人の問題」、「下(しも)の問題」として、取り上げることはしませんでした。かつて、宇野宗佑内閣(1989年6月3日から8月6日まで69日間)のとき、彼の女性問題が浮上し、メディアは一斉に批判し内閣として3ヶ月もたなかったという事件がありましたが、あのときの扱いと雲泥の差です。
さて今回、橋下発言をめぐってメディアはどういう対応をするでしょうか。今回は、従軍慰安婦という国際問題もはらんでおり、放置することは日本のメディアが笑いものになってしまう恐れがあります。改めていま、メディアは「反権力」の立場に立ち返ってこの問題に対処してほしいものです。
★脈絡のないきょうの一行
自民党・高市早苗政調会長、村山富市首相談話を疑問視。意図的な戦前の歴史の改ざん。これも放置できない。
◇=◇=◇
沖縄米軍に「もっと風俗活用を」 橋下氏が司令官に発言
産経新聞 5月13日(月)21時19分配信
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は13日夕、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)を視察し同飛行場の司令官と面会した際に「もっと日本の風俗業を活用してほしい」と促していたことを明らかにした。米兵による性犯罪などの事件が後を絶たない状況を踏まえての発言だが、司令官は「米軍では禁止されている」などと取り合わなかったという。
橋下氏は今月1日、同飛行場を視察。その際、司令官に「合法的に性的なエネルギーを解消できる場所が日本にはある。真っ正面から風俗業を活用してもらわないと、海兵隊の猛者の性的なエネルギーをコントロールできない」と述べたという。
橋下氏によると、司令官は凍り付いたような表情をみせ、「米軍では禁止の通達を出している。これ以上、この話はやめよう」と打ち切った。
橋下氏は記者団に対して「事件が収まる因果関係があるようなものではないが、活用を真っ正面から認めないとダメ。兵士は命を落としかねない極限状況に追い込まれており、そのエネルギーを発散させることを考えないといけない」と述べた。
橋下氏はこの日午前、戦時中の慰安婦制度について「必要なのは誰だって分かる」と発言。夕方、その発言について改めて言及した際、司令官とのやり取りを明らかにした。
◇=◇=◇
これはもう売春のススメではありませんか。こういう人が政党の代表になっていること自体、日本の政治の品位が疑われそうです。怒りを込めて橋下徹さんに進言したい。あなたは政治をつかさどる資格はない。と。
★脈絡のないきょうの一行
ボーイング787機、バッテリーから煙が出ても機内に充満しないようにしたから、飛行OKだってね。え!?。そんな飛行機、乗りたくない。
このことば、直訳すると『既視感』(きしかん)ということになるそうです。見たことがないにもかかわらず、すでに見たことのある感覚や情景ということになりましょうか。心理学の領域で使われるそうですが、最近では多くの場合、現在の日本経済を語るときに使われています。すでにお気づきでしょう、アベノミクスなる経済戦略が、かつて経験したことのように甦る〝症状〟のことを指しています。
この言葉の意味についていろいろ調べてみましたが、下記の説明が一番すっきりしていました。まず、それからみてみましょう。
◇=◇=◇
デジャ・ビュ(でじゃびゅ)
[日本大百科全書(小学館)]
d j -vu [フランス語]
既視感ともいわれる。かつて一度も見たこともないものを見たとき、すでにどこかで見たことがあるように感じること、さらに進んで、どんなことが起きてくるかもわかっているという確信をもつようになることをいう。この現象は古くから知られているが、その心理的過程は明らかでない。記憶障害、脱人格化に基づく現実感の喪失、自我意識の障害とみなされたりしている。長期にわたって持続して確信をもつようになれば、妄想と区別しにくいものになる。フロイトによれば、夢や空想など、かつて体験した願望的思考が抑圧され無意識にとどめ置かれ忘れられているが、ある特定の現実の体験によってその記憶痕跡(こんせき)の一部が連想的に呼び起こされたとき、すでに見たとか体験したことがあるという感覚を伴って現れると考えられる。
[ 執筆者:外林大作・川幡政道 ]
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少なくない経済の専門家は、アベノミクスはデジャ・ビュを想起させると指摘しています。つまり、初めて打ち出された政策ですが、かつて経験したことのあるようなものでバブル(経済の)再来になりかねない、というのです。
日本共産党は『五本の毒矢』と批判していますが、安倍首相が打ち出した「三本の矢」政策は私たち庶民にとって役に立つものなのか、ずっと不安を抱いていました。それがデジャ・ビュである、という指摘を得て不安の原因が分かった次第です。円安傾向は強まり、株価は上がっています。いつか来た道を歩いているようです。
最近の経済動向について、なぜ不安になったかというと株価が上がって景気が良くなったかのような宣伝がされていますが、私たち庶民にはその実感がないからです。株が上がれば株を持っている一部の人たちは潤うでしょう。しかし、圧倒的な国民はそれから漏れているのです。むしろ、雇用不安や物価値上げはジワジワと迫っており、厳しくなってきています。
現在のバブルがはじけたらどうなるか、いつか経験したことがあるように低所得者ほど〝被害〟はおおきくなるのです。しかも、来年4月からは消費税が3%上がることになれば、国民生活は破たんします。
真に経済を活性化させるには、国民のフトコロを温かくし内需拡大を図ることです。それをやらないで、お札を増刷したり国債依存症を強めたりするアベノミクスは、やはり毒矢です。デジャ・ビュを現実のものとしないために、今度の参議院選挙はより重要になってきています。
★脈絡のないきょうの一行
「自民党の憲法観は危険」と日本維新の会共同代表の橋下徹さん(産経新聞ウェブ)。あれ!? 自民党と一緒に憲法をいじるんじゃなかったの? 選挙目当ての発言だね。
この一文の見出しは「嗚呼、不毛!川口氏の解任劇にしらける」というもの。江川氏はこの問題の経過を述べながら「今回の川口氏の問題は、久々に野党が反撃したということになるのかもしれないが、それで得られたものは、いったい何なのだろう。」と問題提起しながら、「国益」について触れています。
私が、おや? と思ったのはこの部分ですが、江川氏の意見をもう少しみてみましょう。「川口氏は、了解なしの出張延長を強行したのは、『現在対話がほぼ途絶えている状態の中国側に対し、我が国の考え方を伝えるとともに理解を慫慂することも国益上必須と考えました』と説明した。その川口氏を、自民党は『国益』を掲げて全面的に擁護。石破茂幹事長は『観光旅行に行ったわけではない。国益を考えた判断だ』と述べ、高村正彦副総裁は『日本の国益を守った川口さん』と持ち上げた。野党側に反発して、参院予算委員会に与党側が審議を拒否し、野党議員と閣僚のみが出席する異例の事態にもなった。」
上記引用部分は、この問題が起きて以来の川口氏と自民党の弁明の内容がよく整理されています。つまり自民党と川口氏は、「国益のために中国滞在を延期した」のであって、解任などに当たらない、という主張でした。
江川氏は、この国益問題を取り上げて「この問題については、足を引っ張り合うことはやめて、与野党を問わず知恵を出し合い、それぞれの人脈を生かして、少なくとも領土問題が両国間の他の課題に影響を及ぼさないよう、努力して欲しい。それこそが、真に『国益』に叶うことではないのか。今回の問題も、自民党側が丁重に謝罪し、野党側は厳重抗議して矛を収める、という対応ができなかったのだろうか、と思う。」と述べています。そのうえで、「今回の川口氏を巡る与野党の対決は、勝者は誰もいない。(略)本当に不毛な戦いだった。」と結論づけています。
ちょっと待って欲しい、というのが私の意見。今回の解任問題は、国益が論点ではなく、川口環境委員会委員長が、国会運営のルールを逸脱したことが主要な問題だったはずです。江川氏はこの点について前出冒頭部分で、川口氏が「出張の延長を願い出たが、参院議院運営委員会の了解を得られないまま、北京滞在を延長。同日に予定されていた環境委員会での法案の趣旨説明が中止となった。無断で出張を延長し、委員会をすっぽかしたなら解任は当然だろうが、そういうわけでもない。」と述べ、「無断ではなかった」と〝擁護〟的ですが、問題の本質を外しているといわざるをえません。
言い方を変えましょう。江川氏は、自民党が主張する「国益論」にはまってしまったのではないでしょうか。つまり「国益論」と「国会のルール問題」を混同してしまったのではないか、と思うのです。逆に国益を守るのであれば、川口(前)環境委員長は北京滞在の延長などせずに、帰国すべきだったのです。
「国益」とは何かについて、私は意見を持っていますがそれは別に譲るとして、川口環境委員長の解任について、江川氏は「勝者は誰もいない」といっていますが、わたしは違います。国会運営ルールが勝利した、その意味において、この国の国会は久しぶりにまともに機能した、と思うのですがいかがでしょうか。
★脈絡のないきょうの一行
「96条先行 自民にも異論」(毎日新聞)。なるほどねー、やはりねー。
重要な案件を決め(変え)るときの採決には、3分の2以上という規定はよくあることです。たとえば国連安保理はもっと厳しく、常任理事国(アメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中華人民共和国)のなかの1国からでも「拒否権」が発動されたら、決議できません。国連のこの方式は、ある意味、民主主義を貫いています。それゆえに国連の決議は重みを持つのです。
採決について3分の2どころか、国連のようにある意味「全会一致制」を採用している組織も少なくありません。たとえば、新聞協会がそれです。私はこことの〝つきあい〟は長いのですが、政策や方針に関連して「全会一致」を基本としています。有名なのは80年代後半の「国家秘密法」のときですが、新聞協会は反対声明を出し、廃案になったことは知られているとおりです。
実は、このブログがぶら下がっている千代田区労協も事実上の「全会一致」を採用しています。役員会(常任幹事会)でも、大会でも反対意見があればそのときの議論は棚上げにするという、暗黙の了解があります。これもまた、民主主義の発露です。
この種の問題で意外と知られていないのが労働組合の「解散」規定です。労働組合をつくるにあたっては、極めて緩やかです。憲法による「結社の自由」に裏打ちされているのでしょうが、解散にあたっては逆に厳しく規定しています。労組法第10条二は労働組合の解散の条件について触れており、なんと「組合員または構成団体の四分の三以上の多数による総会の決議」が必要、としています。
「3分の2」どころか「4分の3以上」の賛成を解散要件にするという、これも理に適っていると思います。労働者保護が背景にあるからです。資本側の介入によって労働組合が安易に解散されることのないよう、条件を厳しくしているのです。この条項を準用して、規約の改正などは4分の3以上の賛成を成立要件にしている組合もあります。
労組法を例に出すまでもなく、96条の「議員の3分の2以上の賛成を必要とする」というその条文は、憲法の重みを象徴しています。決まりが重要なものであればあるほど、その改正や解散も含む成否について、ハードルは高くすべきです。その意味において、96条の議員の賛成を過半数にするということは、憲法の権威を貶めることに直結します。
憲法の重みを考えた場合、私には逆提案があります。改憲発議はあの人たちの言うように少し緩やかに、しかし実行は厳しくするという前提であれば、私は「96条改定」に賛成します。具体的には、国会議員のハードルを過半数に下げるのであれば、後段の国民の賛成率を過半数から3分の2に上げるべきだ、というのがそれです。今年の憲法記念日、憲法の重みを改めて考えさせられました。
★脈絡のないきょうの一行
8日、韓国の朴槿恵(パククネ)大統領が米上下両院合同会議で、「『歴史問題』で衝突が絶えないと」日本を批判(読売新聞ウェブ)。見識だろう。
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第96条 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。
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この条項は憲法改正の手続きについて触れているのです。要約すると①衆・参国会議員の3分の2の賛成で発議し②国民の過半数の賛成――を必要とするということになります。この中の議員「3分の2」を「過半数」に低くしようというのが自民党の案です。これに維新の会などが同調しているのはご承知のとおりです。
何故いま96条改定なのか。新聞などで言い尽くされていますが、整理してみますと一つは国民に「改憲慣れ」をさせようという目論見が透けて見えます。
日本国憲法は制定以来66年、変わることなく定着してきました。それはこの憲法が優れていることの証でもあります。そこで姑息にも、改憲の経験のない国民に、「訓練」をさせる意味が強いと思われます。
二つ目は、国会議員の3分の2を確保するには厳しい条件がつきまといます。改憲手続きの最初の部分のハードルを低くする、すなわち「3分の2」から「過半数」にするほうが、抵抗は比較的小さいと考えられます。
自民党のいう「天皇の元首化」や、9条の空洞化は改憲に賛成する党の国会議員のなかにも、疑義を持つ人は少なくありません。いざ本番になったとき、そういう議員の抵抗が考えられます。3分の2を確保することに難しい側面が生まれ、それをクリアするために、まず、改憲の入り口である国会議員のハードルを低くしようというのが目的であると考えられます。同時に、国民のなかにも「国会議員も過半数でいいのではないか」という意見が強まることが予想され、「スムースに行く」とあの人たちは読んでいるフシがあります。
では、改憲の発議を「議員の過半数」へとハードルを低くした場合、どんな問題が生じるのでしょうか、それは論理的に成立するのでしょうか。次に考えてみたいと思います。(次回につづく)
★脈絡のないきょうの一行
連休中にまたしても山の遭難続発、行方不明者も。山好きの一人としてやり切れない。
昨日の続きです。国債貯金通帳に「制度の要旨」が記載されています。冒頭、「此貯金ハ國債購入ノ代リニスル貯金デス。」と目的を明らかにし、「此貯金ハ大蔵大臣指定ノ國債ヲ購入スル場合ノ外拂出ガ出来マセン。」とも記載しています。自分のお金を自由に使えないのは変。戦費集めに強制力をかけたのでしょう。
これは戦時国債を買わせるための積立預金ということになります。だから叔母の通帳には10円、16円などと小刻みに入金されているのです。貯金の限度額は7000円となっていますが、一定金額に達した段階で国債に買い替えることはできるのでしょう。それにつけても、日々の生活を切り詰めていた庶民からお金を巻き上げていたことになります。
その積立で叔母は買い求めたのでしょうか、「戦時貯蓄債券」もなかなかのものです。現物が残っています。大きさはB6版の変形。右読みをしなければならないところに時代を感じますが、「割増金附 戦時貯蓄債券 第拾七回」と記されています。日付は「昭和19年9月」、扱いは「株式会社 日本勧業銀行」、番号は「20ノ組163369」となっています。
額面は「金拾五圓」と大書され、その下に「一、此ノ債券ハ臨時資金調整法ノ規定ニ基キ発行シタルモノニシテ債券賣出ニ依ル収入金ハ大蔵省預金部ニ於テ運用スルモノナリ 一、此の債券ハ金拾圓ニテ賣出シ償還ノ際金拾五圓ヲ支拂フモノナリ」としています。
償還時期については「満十五年後ハ之ガ支拂ノ義務ナキモノトス」と説明していますので15年満期、ということになるでしょう。15年間で50%の利息。いまでは考えられませんね。償還の最終時期も明記されています。「最終ハ昭和四十年三月デアリマス」となっています。
このように高い利息をつけ、戦費の調達をしたことが伺えます。戦時国債を買わせることにより、国民を思想的にも動員したであろうことは容易に想像できます。戦争に負ければ、その国債は紙切れになってしまいます。紙切れにしたくなければ、戦争に勝つしかない、そんな宣伝がされたことでしょう。
これらを見るにつけ、戦争こそはないものの「赤字国債」を国民に押し付ける現代の政府のやり方が、戦前と似ている、そんな不安を覚える私です。
★脈絡のないきょうの一行
オーバーユース対策もなしに、富士山が世界遺産登録へ。このままでは富士山が壊れる。